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2021/02/17 13:36

香港前場:ハンセン0.7%高で7日続伸、科技指数が連日高値 無料記事

 17日前場の香港マーケットは値上がり。主要52銘柄で構成されるハンセン指数が前日比199.44ポイント(0.65%)高の30946.10ポイントと7日続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が134.90ポイント(1.12%)高の12171.05ポイントと5日続伸した。「ニューエコノミー」関連で構成されるハンセン科技指数も、0.75%高の10774.38ポイントと5日続伸。指数算出以来の高値を連日で塗り替えた。半日の売買代金は1065億4800万香港ドルとなっている(16日の前場は1195億6900万香港ドル)。
 経済活動の正常化が期待される流れ。香港政府は17日、夜間の外食規制など新型コロナウイルス感染症対策を18日付で一部緩和すると発表した。コロナウイルスの新規感染者数は、香港のほか、中国本土や米国などでも減少傾向にある。また、早ければ3月にも香港域内の観光ツアーが再開される――とも伝わった。短期的な売り圧力などで安くスタートしたが、下値は堅く、指数は中盤からプラスに転じている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、マカオ・カジノの金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が4.9%高、石油生産大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が4.6%高、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が3.9%高と上げが目立った。
 セクター別では、中国の金融が高い。中国太平洋保険集団(2601/HK)が5.5%、中国平安保険(2318/HK)が3.1%、中国人民財産保険(PICC:2328/HK)が2.5%、招商銀行(3968/HK)が3.0%、中国農業銀行(1288/HK)が2.5%ずつ上昇した。
 非鉄(レアアース)関連も急伸。新疆新キン鉱業(3833/HK)が23.6%高、中国稀土HD(チャイナ・レア・アース:769/HK)が8.4%高、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が3.2%高、江西銅業(358/HK)と中国アルミ(チャルコ:2600/HK)がそろって2.3%高と続伸した。洛陽モリブデン集団は、連日で上場来高値を更新している。レアアースを産出する銘柄に関しては、英メディアが16日、「中国がレアアースの輸出規制を検討しているもよう」とする消息筋情報を伝えたことが引き続き手がかり。戦略資源としての重要性が意識された。
 ツアー会社やチケット予約、エアラインなど旅行関連も物色される。縦横遊HD(WWPKGホールディングス:8069/HK)が64.5%高、東瀛遊HD(EGLホールディングス:6882/HK)が20.4%高、同程芸龍HD(トンチェン・イーロン・ホールディングス:780/HK)が11.1%高、香港中旅国際投資(チャイナ・トラベル:308/HK)が3.0%高、中国東方航空(670/HK)が1.7%高、中国国際航空(753/HK)が1.3%高で前場取引を終えた。観光・旅行業界団体の幹部は16日、香港の観光客向けに大規模なキャンペーンを打ち出す可能性に言及している。
 他の個別株動向では、電子商取引(Eコマース)中国大手の京東集団(JDドットコム:9618/HK)が5.7%高と続伸し、連日で最高値を更新。同社は16日引け後、子会社の京東物流股フン有限公司を香港メインボードに分離上場させると発表した。
 半面、中国の不動産セクターはさえない。中国恒大集団(3333/HK)が1.3%、龍湖地産(960/HK)と万科企業(2202/HK)がそろって1.2%、合景泰富集団HD(1813/HK)が1.1%、碧桂園HD(2007/HK)が1.0%ずつ下落した。
 なお春節(旧正月)により、本土市場はきょう17日まで休場となっている(取引再開はあす18日)。

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