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2020/11/06 13:22

香港前場:ハンセン0.2%安で反落、上海総合は0.7%下落 無料記事

 6日前場の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比46.41ポイント(0.18%)安の25649.51ポイントと反落、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が31.61ポイント(0.30%)安の10447.23ポイントと5日ぶりに反落した。半日の売買代金は953億5500万香港ドルとなっている(5日前場は963億3000万香港ドル)。
 売り圧力が意識される流れ。前日のハンセン指数は3.3%高と急伸し(構成銘柄は全面高)、約3カ月半ぶりの高値水準を回復した。ただ、下値は限定的。米中関係の改善期待を支えに、指数はプラス圏で推移する場面もみられた。野党・民主党のバイデン前副大統領が米大統領選で優勢と伝えられる中、同氏の政策スタンスにより、ハイテク企業締め付けや米中通商対立が緩和されるとの観測が流れている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が4.0%安、電子商取引(Eコマース)中国最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が3.6%安、香港財閥系コングロマリットの長江和記実業(CKハチソン・ホールディングス:1/HK)が2.6%安と下げが目立った。アリババは昨日引け後に7〜9月期決算を報告し、売上・利益ともに市場予想を上回ったものの、好感する買いは限られている。傘下の金融サービス会社、マ蟻科技集団(アント・グループ)の新規株式公開(IPO)延期も不安材料としてくすぶった。
 ハイテクやITの「ニューエコノミー」関連で構成されるハンセン科技指数は1.4%安と5日ぶりに反落(前日は史上最高値を更新)。組み入れ上位銘柄では、上記したアリババのほか、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が2.3%安、飲食ポータルサイト美団(メイトゥアン:3690/HK)が2.6%安と値を下げている。
 医薬品セクターも安い。百済神州(6160/HK)が6.5%、康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が5.5%、上海復星医薬集団(2196/HK)が4.2%、薬明生物技術(2269/HK)が2.4%、石薬集団(1093/HK)が2.1%ずつ下落した。
 半面、通信キャリアや通信設備・工事など5Gネットワーク関連は物色される。中国電信(728/HK)が1.6%高、中国移動(941/HK)が1.1%高、中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)が0.8%高、中国鉄塔(チャイナ・タワー:788/HK)が6.3%高、中興通訊(ZTE:763/HK)が2.7%高、京信通信系統HD(2342/HK)が1.9%高と値を上げた。
 海上輸送やコンテナリース・生産など運輸関連セクターも高い。中遠海運能源運輸(1138/HK)が4.0%、太平洋航運集団(2343/HK)が3.5%、中遠海運HD(1919/HK)が2.9%、中遠海運発展(2866/HK)が9.5%、中国国際海運集装箱(中国国際コンテナ:2039/HK)が2.3%ずつ上昇した。
 一方、本土マーケットは5日ぶりに反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.71%安の3296.45ポイントで前場の取引を終えた。医薬品株が安い。消費関連株、自動車株、ハイテク株、銀行・保険株、防衛関連株なども売られた。半面、海運株は高い。証券株、産金株、エネルギー株、インフラ関連株の一角も買われた。


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