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2018/07/19 13:46

香港前場:ハンセン0.02%高で3日ぶり小反発、上海総合は0.5%下落 無料記事

 19日の香港マーケットは小幅に値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比6.35ポイント(0.02%)高の28123.77ポイントと3日ぶり、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が21.29ポイント(0.20%)高の10599.75ポイントと5日ぶりにそれぞれ反発した。半日の売買代金は417億4100万香港ドルとなっている(18日前場の売買代金は392億8800万香港ドル)。
 中国企業の業績期待が強まる流れ。主要企業の決算発表シーズンを間近に控え、増益見通しを明らかにする企業が相次いでいる。金融情報ベンダーのWindによれば、17日までにA株上場企業2112社が17年通期の決算見通しを発表し、うち68%に当たる1429社が好業績を予告した。もっとも、上値は限定的。人民元安の警戒感がくすぶるなか、指数は一時マイナス圏に沈んでいる。
 業種別では、本土系保険の上げが目立つ。新華人寿保険(1336/HK)が6.0%高、中国人寿保険(2628/HK)が2.4%高、中国人民保険集団(1339/HK)が1.5%高、中国平安保険(2318/HK)が1.0%高で引けた。業績回復の期待が強まる状況。上場保険各社がこれまでに発表した上半期の収入保険料データはいずれもプラス成長を示し、市場予想を上回るペースで拡大している。また、新華人寿保険は18日引け後、今年6月中間期の8割増益を予告した。
 非鉄やセメント、鉄鋼など素材セクターも高い。江西銅業(358/HK)が2.3%、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が1.6%、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が3.4%、中国建材(3323/HK)が2.3%、鞍鋼(347/HK)が4.6%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.3%ずつ値を上げた。この日の上海商品取引所では、銅や鉄筋など主要商品が軒並み上昇している。
 半面、紙・パルプ、空運セクターは安い。玖龍紙業(2689/HK)が2.8%、理文造紙(2314/HK)が1.0%、中国東方航空(670/HK)が3.6%、中国南方航空(1055/HK)と中国国際航空(753/HK)がそろって2.4%ずつ値を下げた。紙製品各社は原料を輸入し、空運各社は米ドル建て債務の比率が高いため、人民元安が逆風となっている。
 本土系不動産セクターもさえない。広州富力地産(2777/HK)が1.5%、中国海外発展(688/HK)が1.4%、華潤置地(1109/HK)と中国金茂HD(817/HK)がそろって1.1%ずつ下落した。不動産各社はドル建ての海外起債が多いとされている。
 本土マーケットは5日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.54%安の2772.14ポイントで前場の取引を終えた。ハイテク株と医薬株が安い。空運株、インフラ関連株、消費関連株、不動産株、銀行株なども売られた。半面、保険株、非鉄株、石油株などはしっかり。



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