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2020/12/15 13:31

香港前場:ハンセン0.7%安で続落、上海総合は0.5%下落 無料記事

 15日前場の香港マーケットは値下がり。主要52銘柄で構成されるハンセン指数が前日比170.92ポイント(0.65%)安の26218.60ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が62.74ポイント(0.60%)安の10380.38ポイントとそろって続落した。半日の売買代金は752億4800万香港ドルとなっている(14日前場は809億3700万香港ドル)。
 新型コロナウイルス感染再拡大の影響が懸念されている。米国ではニューヨーク市長が14日、全面的なロックダウン(都市封鎖)に備えるべきだと発言し、英国やドイツでは行動規制が強化された。流行「第4波」を迎える香港では、今月10日から23日まで午後6時以降の外食禁止などの措置が取られている。足もとの景気落ち込みが不安視される状況だ。中国ネット大手に対する規制強化も引き続きマイナス材料。中国共産党は11日の中央政治局会議で、「独占の禁止、資本の無秩序な拡大防止を強化する」との方針を確認した。市場関係者の間では、インターネット業界を念頭に置いたものとみられている。(亜州リサーチ編集部)
 ネット大手に売りが継続し、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が2.2%安、美団(メイトゥアン:3690/HK)が1.9%安、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が0.9%安で引けた。ネット規制強化の動きでは、ネットを通じた保険商品の販売や関連サービスの監督強化も打ち出される。ネット専業保険で中国最大手の衆安在線財産保険(6060/HK)が1.7%下落している。
 ハンセン指数の構成銘柄では、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が2.9%安、不動産デベロッパー香港大手の長江実業集団(1113/HK)と不動産投資会社の九龍倉置業地産投資(1997/HK)がそろって2.8%安と下げが目立った。
 セクター別では、香港の不動産が安い。上記した長江実業集団と九龍倉置業地産投資のほか、恒基兆業地産(12/HK)が2.7%、恒隆地産(101/HK)が2.0%、新鴻基地産発展(16/HK)が1.8%ずつ下落した。
 半導体や通信設備・工事の銘柄群もさえない。中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が4.8%安、華虹半導体(1347/HK)が4.1%安、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が2.1%安、京信通信系統HD(2342/HK)と中国通信服務(552/HK)がそろって2.2%安で引けた。
 半面、海上輸送やコンテナリースなど海運関連セクターは逆行高。中遠海運HD(1919/HK)が7.7%高、東方海外(オリエント・オーバーシーズ:316/HK)が5.1%高、太平洋航運集団(2343/HK)が1.5%高、中遠海運発展(2866/HK)が3.5%高と値を上げた。
 医薬品セクターも物色される。石薬集団(1093/HK)が4.4%高、中国生物製薬(1177/HK)が3.7%高、翰森製薬集団(3692/HK)が3.1%高、百済神州(ベイジーン:6160/HK)が3.0%高、薬明生物技術(2269/HK)が2.2%高、上海復宏漢霖生物技術(シャンハイ・ヘンリウス・バイオテック:2696/HK)が2.0%高で前場取引を終えた。
 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.45%安の3354.02ポイントで前場の取引を終えた。金融株が下げを主導する。不動産株、エネルギー株、インフラ関連株、素材株、公益株、ハイテク株の一角も売られた。半面、医薬品株は高い。自動車株、消費関連株、海運株も買われた。


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