2021/01/20 17:50
香港大引:ハンセン1.1%高で5日続伸、マー氏健在でアリババ8.5%上昇
20日の香港マーケットは値上がり。主要52銘柄で構成されるハンセン指数が前日比320.19ポイント(1.08%)高の29962.47ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が215.02ポイント(1.83%)高の11949.35ポイントとそろって5日続伸した(ハンセン指数は約1年8カ月ぶりの高値)。「ニューエコノミー」関連で構成されるハンセン科技指数は5.4%高。指数算出以来の高値を連日で更新した。売買代金は3002億7600万香港ドルと高水準が続いている(19日は3015億8000万香港ドル)。
本土マネーの流入加速が引き続き材料視される流れ。香港市場では19日、相互取引スキームを通じた本土投資家の香港株買い越し額が266億香港ドル(約3565億円)に達し、前日に記録した過去最多を再び更新した。中国の経済政策にも期待感。国家発展改革委員会の報道官は19日、「政策の急転換」はしないと説明したうえで、自動車購入制限の段階的な撤廃、家電の買い替え支援などの消費刺激策を継続するとコメントした。指数は中盤にやや失速する場面がみられたものの、大引にかけて再び上昇の勢いを増している。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が9.1%高、電子商取引(Eコマース)中国最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が8.5%高、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が5.7%高、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が5.6%高、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が5.2%高と上げが目立った(美団と吉利、薬明は最高値更新)。アリババについては、創業者の馬雲氏が数カ月ぶりに、公の場に姿を見せたことが買い安心感につながっている。馬氏は健在――とのニュースが後場に流れるなか、同社株は急速に上げ幅を広げた。吉利に関しては、親会社が19日、自動運転技術などスマートカー分野でインターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)と戦略提携関係を結んだと発表したことも刺激。テンセント株は2.8%高と反発し、上場来高値を更新した。
セクター別では、自動車や家電が高い。上記した吉利のほか、東風汽車集団(489/HK)が4.5%、比亜迪(BYD:1211/HK)が4.3%、長城汽車(2333/HK)が3.3%、TCL電子HD(1070/HK)が4.4%、海信家電集団(921/HK)と創維集団(スカイワース・グループ:751/HK)がそろって2.0%ずつ上昇した(海信は最高値更新)。
非鉄や鉄鋼、段ボールなど景気動向に敏感な素材セクターもしっかり。洛陽モリブデン集団(3993/HK)が7.6%高、江西銅業(358/HK)が4.7%高、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が1.9%高、中国東方集団HD(581/HK)が6.6%高、鞍鋼(347/HK)が4.1%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.7%高、玖龍紙業(2689/HK)が4.2%高、理文造紙(2314/HK)が3.7%高で引けた。
風力や太陽光などエコ発電関連も物色される。中国大唐集団新能源(1798/HK)が14.7%高、龍源電力集団(916/HK)が12.9%高、中国高速伝動設備集団(658/HK)が10.2%高、新疆金風科技(2208/HK)が7.8%高、陽光能源HD(757/HK)が6.0%高、信義光能HD(968/HK)が2.9%高、保利協キン能源HD(GCLポリー・エナジー:3800/HK)が2.7%高と値を上げた(龍源は最高値更新)。中国は2060年までに、二酸化炭素(CO2)排出量と除去量を差し引きゼロにする「カーボンニュートラル」を実現するとの国家目標を掲げている。
一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.47%高の3583.09ポイントで取引を終了した。自動車株とヘルスケア株が高い。素材株、食品飲料株、ハイテク株なども買われた。半面、金融株は安い。不動産株、公益株、空運株、エネルギー株も売られた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
本土マネーの流入加速が引き続き材料視される流れ。香港市場では19日、相互取引スキームを通じた本土投資家の香港株買い越し額が266億香港ドル(約3565億円)に達し、前日に記録した過去最多を再び更新した。中国の経済政策にも期待感。国家発展改革委員会の報道官は19日、「政策の急転換」はしないと説明したうえで、自動車購入制限の段階的な撤廃、家電の買い替え支援などの消費刺激策を継続するとコメントした。指数は中盤にやや失速する場面がみられたものの、大引にかけて再び上昇の勢いを増している。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が9.1%高、電子商取引(Eコマース)中国最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が8.5%高、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が5.7%高、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が5.6%高、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が5.2%高と上げが目立った(美団と吉利、薬明は最高値更新)。アリババについては、創業者の馬雲氏が数カ月ぶりに、公の場に姿を見せたことが買い安心感につながっている。馬氏は健在――とのニュースが後場に流れるなか、同社株は急速に上げ幅を広げた。吉利に関しては、親会社が19日、自動運転技術などスマートカー分野でインターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)と戦略提携関係を結んだと発表したことも刺激。テンセント株は2.8%高と反発し、上場来高値を更新した。
セクター別では、自動車や家電が高い。上記した吉利のほか、東風汽車集団(489/HK)が4.5%、比亜迪(BYD:1211/HK)が4.3%、長城汽車(2333/HK)が3.3%、TCL電子HD(1070/HK)が4.4%、海信家電集団(921/HK)と創維集団(スカイワース・グループ:751/HK)がそろって2.0%ずつ上昇した(海信は最高値更新)。
非鉄や鉄鋼、段ボールなど景気動向に敏感な素材セクターもしっかり。洛陽モリブデン集団(3993/HK)が7.6%高、江西銅業(358/HK)が4.7%高、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が1.9%高、中国東方集団HD(581/HK)が6.6%高、鞍鋼(347/HK)が4.1%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.7%高、玖龍紙業(2689/HK)が4.2%高、理文造紙(2314/HK)が3.7%高で引けた。
風力や太陽光などエコ発電関連も物色される。中国大唐集団新能源(1798/HK)が14.7%高、龍源電力集団(916/HK)が12.9%高、中国高速伝動設備集団(658/HK)が10.2%高、新疆金風科技(2208/HK)が7.8%高、陽光能源HD(757/HK)が6.0%高、信義光能HD(968/HK)が2.9%高、保利協キン能源HD(GCLポリー・エナジー:3800/HK)が2.7%高と値を上げた(龍源は最高値更新)。中国は2060年までに、二酸化炭素(CO2)排出量と除去量を差し引きゼロにする「カーボンニュートラル」を実現するとの国家目標を掲げている。
一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.47%高の3583.09ポイントで取引を終了した。自動車株とヘルスケア株が高い。素材株、食品飲料株、ハイテク株なども買われた。半面、金融株は安い。不動産株、公益株、空運株、エネルギー株も売られた。
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