22日前場の香港マーケットは小幅に値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比55.31ポイント（0.22％）安の24699.11ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数（旧H株指数）が30.62ポイント（0.30％）安の10047.16ポイントとそろって5日ぶりに反落した。半日の売買代金は550億5000万香港ドルとなっている（21日前場は610億8600万香港ドル）。
　外部環境の不透明感が重し。米追加経済対策を巡る見方が交錯し、昨夜の米株が売られた流れを継いだ。ハンセン指数は前日まで4日続伸し、足元では約1カ月半ぶりの高値水準を回復していただけに、売り圧力も意識されている。もっとも、下値は限定的。第19期中央委員会・第5回全体会議（5中全会）の開催を週明け27日に控えるなか、中国の政策に対する期待感は根強く、指数は前引けにかけて下げ幅をやや縮小した。(亜州リサーチ編集部)
　ハンセン指数の構成銘柄では、通信キャリア大手の中国聯通（チャイナ・ユニコム：762/HK）が9.8％安と急反落。同社が昨日引け後に公表した1〜9月期業績は10％増益だったものの、予想に届かなかったことが失望されている。同社株は前日、決算期待で11.1％急伸していた。このほか、同業の中国移動（チャイナ・モバイル：941/HK）が3.1％安、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業（2319/HK）が2.6％安、石油生産大手の中国海洋石油（CNOOC：883/HK）が2.5％安と下げが目立っている。
　非鉄やセメントの素材セクターもさえない。洛陽モリブデン集団（3993/HK）が1.7％安、中国アルミ（チャルコ：2600/HK）が1.1％安、江西銅業（358/HK）が0.6％安、中国建材（3323/HK）が2.8％安、華潤水泥HD（1313/HK）が1.7％安で引けた。
　半面、中国の銀行セクターは高い。中国郵政儲蓄銀行（1658/HK）が3.7％、中国建設銀行（939/HK）が2.7％、中国工商銀行（1398/HK）が2.4％、中国銀行（3988/HK）が2.0％、招商銀行（3968/HK）と中国民生銀行（1988/HK）がそろって1.6％ずつ上昇した。
　中国不動産セクターもしっかり。中国金茂HD（817/HK）が2.5％高、雅居楽集団HD（3383/HK）が2.4％高、万科企業（2202/HK）が2.1％高、碧桂園HD（2007/HK）が1.7％高、融創中国HD（1918/HK）が1.0％高と値を上げた。
　一方、本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.83％安の3297.32ポイントで前場の取引を終えた。保険株が下げを主導する。医薬品株、消費関連株、自動車株、空運株、インフラ関連株、素材株、銀行株、不動産株、ハイテク株なども売られた。半面、海運株は高い。上海IPOが決定したアント関連の銘柄も買われた。



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