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2020/11/27 13:34

香港前場:ハンセン0.2%安で6日ぶり反落、上海総合は0.1%下落 無料記事

 27日前場の香港マーケットはまちまち。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比42.62ポイント(0.16%)安の26776.83ポイントと6日ぶりに反落する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は14.56ポイント(0.14%)高の10716.05ポイントと続伸した。半日の売買代金は539億4700万香港ドルにやや縮小している(26日前場は606億8700万香港ドル)。
 外部環境の不透明感が嫌気される。昨夜は米国市場が感謝祭の祝日で休場となる中、場が開いていた欧州市場では主要株価指数が軒並み下落し、ロンドン原油市場では北海ブレント先物が大きく売られた。日本時間27日、時間外取引のNYダウ先物やWTI原油先物は安く推移している。ハンセン指数は前日までの続伸で、2月25日以来、約9カ月ぶりの高値水準を回復しただけに、利食い売りも出やすかった。
 ただ、下値は限定的。中国景気の持ち直しが意識されている。朝方公表された10月の全国工業企業利益は28.2%増となり、伸びは9月の10.1%から大幅に拡大した。ハンセン指数は下げ幅を縮小し、本土株指数はプラスに転じている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、石油大手3社の中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が2.3%安、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が2.0%安、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が1.8%安と下げが目立っている。
 セクター別では、非鉄やレアアースなどの素材関連が安い。江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が3.2%、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が2.8%、江西銅業(358/HK)が2.6%、中国稀土HD(チャイナ・レア・アース:769/HK)が2.2%、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が1.7%ずつ下落した。
 海運・空運セクターもさえない。中遠海運HD(1919/HK)が7.0%安、東方海外(オリエント・オーバーシーズ:316/HK)が1.5%安、中国国際航空(753/HK)が2.6%安、国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が1.8%安で引けた。
 半面、中国の不動産セクターはしっかり。中国恒大集団(3333/HK)が4.1%高、中国金茂HD(817/HK)が2.1%高、融創中国HD(1918/HK)が1.7%高、碧桂園HD(2007/HK)が1.4%高、華潤置地(1109/HK)が1.2%高と値を上げている。華潤置地が販売開始した深セン市の新築住宅団地(1171軒)が13時間足らずで完売するなど、住宅販売の好調が伝えられた。
 中国の銀行セクターも物色される。中国工商銀行(1398/HK)が2.4%高、交通銀行(3328/HK)が1.9%高、中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)が1.6%高、中国農業銀行(1288/HK)が1.4%高で取引を終えた。
 他の個別株動向では、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が7.8%高と大幅続伸。9月中間決算の黒字転換が引き続き手がかりとなった。
 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.05%安の3368.12ポイントで前場の取引を終えた。エネルギー株が安い。素材株、食品飲料株、海運株、発電株、医薬品株、ハイテク株の一角なども売られた。半面、不動産株は高い。銀行株、自動車株、防衛関連株も買われた。


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