2020/10/27 17:50
香港大引:ハンセン0.5%安で7日ぶり反落、テンセントとHSBC上昇で下げは限定
連休明け27日の香港マーケットは値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比131.59ポイント(0.53%)安の24787.19ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が122.49ポイント(1.21%)安の10003.10ポイントとそろって7営業日ぶりに反落した。売買代金は1305億2000万香港ドルにやや拡大している(23日は1116億4800万香港ドル)。
新型コロナウイルス感染の再拡大が警戒される流れ。世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は25日、「コロナ感染の急増により、北半球の一部の国は危険な時期を迎えている」と警告した。中国では新疆ウイグル自治区カシュガル地区の疏附県でクラスター発生が報告されている。25日午後2時までに新型コロナウイルス感染137人が確認された。中国指標の低迷もマイナス。朝方公表された9月の全国工業企業利益が10.1%増にとどまり、伸びは8月の19.1%から大幅に鈍化した。また、ハンセン指数は先週末まで6日続伸し、足もとでは9月3日以来の高値水準を回復していただけに、短期的な売り圧力も意識されている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)が5.2%安、生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が4.4%安、石油大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)と最大手行の中国工商銀行(1398/HK)がそろって4.0%安と下げが目立った。
セクター別では、中国の不動産が安い。上記した華潤置地(1109/HK)のほか、中国恒大集団(3333/HK)が5.1%、世茂房地産HD(813/HK)が4.0%、碧桂園HD(2007/HK)が3.8%、融創中国HD(1918/HK)が3.6%、万科企業(2202/HK)が3.0%ずつ下落した。
空運セクターも売られる。中国南方航空(1055/HK)が5.1%安、国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が3.9%安、中国国際航空(753/HK)が3.3%安、中国東方航空(670/HK)が2.7%安と値を下げた。
中国自動車セクターもさえない。華晨中国汽車HD(1114/HK)が4.8%安、北京汽車(1958/HK)が3.9%安、長城汽車(2333/HK)が3.8%安、東風汽車集団(489/HK)が2.6%安で取引を終えた。
半面、主要企業の決算発表が本格化する中、業績を手がかりにした物色はみられる。金融大手グループのHSBC(5/HK)が4.8%高と後場に上げ幅拡大。昼に公表した7〜9月期利益は36.4%減だったものの、予想ほどの減益ではなかったことが買い安心感を誘った。また、増益を公表した銘柄では、中堅製薬会社の麗珠医薬集団(1513/HK)が5.8%高、国務院系セメントメーカーの華潤水泥HD(1313/HK)が1.6%高などと値を上げている。このほか、石炭大手のエン州煤業(1171/HK)は19%減益ながら7.2%高と続伸。同社は長期的な経営見通しは依然として明るいと説明し、20〜24年度の配当性向を約50%に引き上げる方針を表明した。
他の個別株動向では、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が4.2%高の585.00香港ドルと反発し、上場来高値を更新した。カリフォルニア州北部地区の連邦地裁は、テンセント対話アプリ「WeChat(ウィーチャット)」の提供を禁じる米政府の措置について、執行差し止め命令を維持する判断を示した。
一方、本土マーケットは5日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.10%高の3254.32ポイントで取引を終えた。ハイテク株と医薬品株が高い。保険株、素材株、防衛関連株なども買われた。半面、不動産株は安い。自動車株、運輸株、銀行株、公益株、エネルギー株も売られた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
新型コロナウイルス感染の再拡大が警戒される流れ。世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は25日、「コロナ感染の急増により、北半球の一部の国は危険な時期を迎えている」と警告した。中国では新疆ウイグル自治区カシュガル地区の疏附県でクラスター発生が報告されている。25日午後2時までに新型コロナウイルス感染137人が確認された。中国指標の低迷もマイナス。朝方公表された9月の全国工業企業利益が10.1%増にとどまり、伸びは8月の19.1%から大幅に鈍化した。また、ハンセン指数は先週末まで6日続伸し、足もとでは9月3日以来の高値水準を回復していただけに、短期的な売り圧力も意識されている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)が5.2%安、生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が4.4%安、石油大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)と最大手行の中国工商銀行(1398/HK)がそろって4.0%安と下げが目立った。
セクター別では、中国の不動産が安い。上記した華潤置地(1109/HK)のほか、中国恒大集団(3333/HK)が5.1%、世茂房地産HD(813/HK)が4.0%、碧桂園HD(2007/HK)が3.8%、融創中国HD(1918/HK)が3.6%、万科企業(2202/HK)が3.0%ずつ下落した。
空運セクターも売られる。中国南方航空(1055/HK)が5.1%安、国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が3.9%安、中国国際航空(753/HK)が3.3%安、中国東方航空(670/HK)が2.7%安と値を下げた。
中国自動車セクターもさえない。華晨中国汽車HD(1114/HK)が4.8%安、北京汽車(1958/HK)が3.9%安、長城汽車(2333/HK)が3.8%安、東風汽車集団(489/HK)が2.6%安で取引を終えた。
半面、主要企業の決算発表が本格化する中、業績を手がかりにした物色はみられる。金融大手グループのHSBC(5/HK)が4.8%高と後場に上げ幅拡大。昼に公表した7〜9月期利益は36.4%減だったものの、予想ほどの減益ではなかったことが買い安心感を誘った。また、増益を公表した銘柄では、中堅製薬会社の麗珠医薬集団(1513/HK)が5.8%高、国務院系セメントメーカーの華潤水泥HD(1313/HK)が1.6%高などと値を上げている。このほか、石炭大手のエン州煤業(1171/HK)は19%減益ながら7.2%高と続伸。同社は長期的な経営見通しは依然として明るいと説明し、20〜24年度の配当性向を約50%に引き上げる方針を表明した。
他の個別株動向では、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が4.2%高の585.00香港ドルと反発し、上場来高値を更新した。カリフォルニア州北部地区の連邦地裁は、テンセント対話アプリ「WeChat(ウィーチャット)」の提供を禁じる米政府の措置について、執行差し止め命令を維持する判断を示した。
一方、本土マーケットは5日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.10%高の3254.32ポイントで取引を終えた。ハイテク株と医薬品株が高い。保険株、素材株、防衛関連株なども買われた。半面、不動産株は安い。自動車株、運輸株、銀行株、公益株、エネルギー株も売られた。
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