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2021/05/12 13:28

香港前場:ハンセン0.4%安で4日続落、上海総合は0.01%下落 無料記事

 12日前場の香港マーケットは、主要55銘柄で構成されるハンセン指数が前日比103.21ポイント(0.37%)安の27910.60ポイントと4日続落する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は20.51ポイント(0.20%)高の10452.06ポイントと4日ぶりに反発した。半日の売買代金は909億9700万香港ドルにやや縮小している(11日前場は1094億5300万香港ドル)。
 外部環境の不透明感が嫌気される流れ。昨夜の米株市場では、金利上昇を不安視する売りが続き、主要指標のNYダウが前日比1.4%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.1%安とそろって続落した。中国で不動産を巡る悪材料が浮上したこともネガティブ。財政部など関係部局は11日、「個人固定資産税」を2021〜25年にかけて導入する姿勢を示した。また、中国人民銀行(中央銀行)が11日夜に公表した1〜3月の金融政策執行報告では、住宅高騰を許容しないスタンスが改めて強調されている。もっとも、大きく売り込む動きはみられない。ハンセン指数は前日まで3日続落し、足もとでは約1カ月ぶりの安値を付けていたこともあり、自律反発狙いの買いもみられている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が4.0%安、中国政府系インベストメント会社の中国中信(CITICリミテッド:267/HK)が3.1%安、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が2.6%安、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が2.5%安と下げが目立っている。
 セクター別では、中国の不動産が安い。上記した龍湖集団のほか、合景泰富集団HD(1813/HK)が3.4%、世茂房地産(813/HK)が3.2%、万科企業(2202/HK)が1.9%、中国海外発展(688/HK)が1.6%、中国金茂HD(817/HK)が1.4%ずつ下落した。
 海運セクターもさえない。海豊国際HD(SITCインターナショナル・ホールディングス:1308/HK)が11.3%安、太平洋航運集団(2343/HK)が6.9%安、中遠海運HD(1919/HK)が5.5%安、東方海外(オリエント・オーバーシーズ:316/HK)が3.1%安、中遠海運能源運輸(1138/HK)が2.1%安で引けた。
 半面、「ニューエコノミー」関連銘柄はしっかり。ITやハイテクなどで構成されるハンセン科技指数は1.4%高と4日ぶりに反発した。主要な構成銘柄では、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が4.1%高、快手科技(クアイショウ・テクノロジー:1024/HK)が3.8%高、百度集団(バイドゥ:9888/HK)が3.7%高、美団(メイトゥアン:3690/HK)が1.7%高、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が1.5%高、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が1.4%高と値を上げている。
 一方、本土マーケットは3日ぶり小反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.01%安の3441.42ポイントで取引を終了した。保険株が安い。発電株、ハイテク株、不動産株、医薬品株、防衛関連株なども売られた。半面、石油・石炭株は高い。銀行株、自動車株、食品飲料株、非鉄・鉄鋼株も買われた。


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