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2021/01/29 13:30

香港前場:ハンセン0.4%高で4日ぶり反発、上海総合は0.2%上昇 無料記事

 29日前場の香港マーケットは値上がり。主要52銘柄で構成されるハンセン指数が前日比101.35ポイント(0.35%)高の28652.12ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が53.81ポイント(0.47%)高の11387.84ポイントとそろって4日ぶりに反発した。半日の売買代金は1203億6300万香港ドルとなっている(28日の前場は1566億2500万香港ドル)。
 自律反発狙いの買いが先行する流れ。昨日のマーケットでは、ハンセン指数が2.6%安と大幅に3日続落していた。また、昨夜の米株市場で、主要株価指数がそろって反発したことも買い安心感につながっている。
 ただ、上値は重い。中国の短期金融市場では29日、翌日物(加重平均)が金利コリドー(中央銀行の誘導目標に対する許容変動幅)の上限を突破した。中国人民銀行(中央銀行)が29日に実施した公開市場操作(レポ)では資金が供給超となったものの、前日までは4日連続で大幅な吸収超となっている。春節(旧正月、2月12日)を前にした引き揚げは異例で、資金ひっ迫が警戒された。指数は前引けにかけ、上げ幅を削っている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が4.5%高、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が3.8%高、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が3.6%高、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が3.5%高と上げが目立った。
 セクター別では、前日に急落した空運が高い。中国南方航空(1055/HK)が6.0%、中国東方航空(670/HK)が4.0%、中国国際航空(753/HK)が3.8%、国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が3.0%ずつ上昇した。
 医薬品セクターの一角も急伸。上記した薬明生物技術のほか、四環医薬HD集団(460/HK)が12.8%高、微創医療科学(853/HK)が5.2%高、康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が4.6%高、中国神威薬業集団(2877/HK)が2.6%高で前場取引を終えた。
 そのほか、主要企業の決算報告を前に、好業績を見越した物色もみられる。フロートガラス中国大手の洛陽玻璃(洛陽ガラス:1108/HK)は10.2%急伸した。同社は昨日、通期決算が456〜530%増益になるとの見通しを発表している。太陽光発電向けの需要が拡大した。電動自転車向けバッテリー中国大手の天能動力国際(819/HK)は5.0%高。上海「科創板」に上場する子会社、天能電池集団(688819/SH)の通期業績に関し、最大64%増益を予想した。
 半面、不動産セクターはさえない。碧桂園HD(2007/HK)と中国恒大集団(3333/HK)がそろって2.5%安、合景泰富集団HD(1813/HK)が1.5%安、龍湖地産(960/HK)と万科企業(2202/HK)がそろって1.1%安で引けた。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.23%高の3513.37ポイントで前場の取引を終了した。食品飲料株が高い。医薬品株、素材株、銀行・証券株、空運株なども買われた。半面、エネルギー株は安い。不動産株、公益株、保険株、海運株、防衛関連株も売られた。


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