2021/05/05 17:35
香港大引:ハンセン0.5%安で反落、銀行株高で下げは限定
5日の香港マーケットは、主要55銘柄で構成されるハンセン指数が前日比139.16ポイント(0.49%)安の28417.98ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が43.85ポイント(0.41%)安の10721.87ポイントとそろって反落した。売買代金は1011億9800万香港ドルと低水準が続いている(4日は908億香港ドル)。
投資家の慎重スタンスが強まる流れ。米国で金利上昇の警戒感が浮上しているほか、連休明けのあす6日に取引再開する本土株動向も気がかり材料として意識されている。また、インドなど一部の新興国で新型コロナウイルス変異種が感染拡大していることも逆風だ。インドからの入国を禁止しているシンガポール政府は4日、防疫措置の強化を発表。香港との間で実施予定の「トラベルバブル」スキームについて、計画見直しの可能性を検討していることも明らかにした。
もっとも、下値を叩くような売りはみられない。経済回復の期待感が支えだ。メーデー連休中(1日〜5日)の中国本土では、新型コロナウイルス感染拡大がほぼ収束する中、多くの人が移動し、消費活動も活発化している。中国の各省が相次いで報告した第1四半期(1〜3月)の域内総生産(GDP)に関しては、湖北省が58%増に拡大するなど軒並み改善した。指数はプラス圏で推移する場面もみられている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(ハイディラオ・インターナショナル・ホールディング:6862/HK)が6.1%安、マカオ・カジノの金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が4.3%安、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が4.1%安と下げが目立った。
セクター別では、マカオ・カジノが安い。上記した金沙中国のほか、澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)が3.5%、美高梅中国HD(MGMチャイナ・ホールディングス:2282/HK)が3.2%、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)と永利澳門(ウィン・マカオ:1128/HK)がそろって2.6%ずつ下落した。SJMが公表した今年1〜3月期決算は赤字幅拡大。業績回復に時間がかかると不安視された。
医薬品セクターも急落。前記した薬明生物技術のほか、百済神州(ベイジーン:6160/HK)が7.9%安、上海復星医薬集団(2196/HK)が4.6%安、康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が3.8%安、康哲薬業HD(チャイナ・メディカル・システム・ホールディングス:867/HK)が3.4%安、四環医薬HD集団(460/HK)が3.3%安で取引を終えた。
「ニューエコノミー」関連銘柄も総じてさえない。ITやハイテクなどで構成されるハンセン科技指数は2.1%安と反落した。主要な組み入れ銘柄では、中国インターネット検索最大手の百度集団(バイドゥ:9888/HK)が3.5%安、電子商取引(Eコマース)中国最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が2.3%安、インターネットサービス中国大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が1.9%安と値を下げている。百度集団株は今年3月に香港重複上場して以来の安値を更新した。
半面、中国銀行セクターは高い。交通銀行(3328/HK)が3.3%、招商銀行(3968/HK)が2.5%、中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)が2.4%、中国農業銀行(1288/HK)と中国建設銀行(939/HK)が1.7%、中国工商銀行(1398/HK)が1.0%ずつ上昇した。
中国不動産セクターもしっかり。首創置業(北京キャピタル・ランド:2868/HK)が1.9%高、碧桂園HD(2007/HK)が1.7%高、華潤置地(1109/HK)が1.5%高、融創中国HD(1918/HK)が1.3%高で引けた。碧桂園が公表した今年4月の営業実績では、不動産成約額が前年同月比で増加している。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
投資家の慎重スタンスが強まる流れ。米国で金利上昇の警戒感が浮上しているほか、連休明けのあす6日に取引再開する本土株動向も気がかり材料として意識されている。また、インドなど一部の新興国で新型コロナウイルス変異種が感染拡大していることも逆風だ。インドからの入国を禁止しているシンガポール政府は4日、防疫措置の強化を発表。香港との間で実施予定の「トラベルバブル」スキームについて、計画見直しの可能性を検討していることも明らかにした。
もっとも、下値を叩くような売りはみられない。経済回復の期待感が支えだ。メーデー連休中(1日〜5日)の中国本土では、新型コロナウイルス感染拡大がほぼ収束する中、多くの人が移動し、消費活動も活発化している。中国の各省が相次いで報告した第1四半期(1〜3月)の域内総生産(GDP)に関しては、湖北省が58%増に拡大するなど軒並み改善した。指数はプラス圏で推移する場面もみられている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(ハイディラオ・インターナショナル・ホールディング:6862/HK)が6.1%安、マカオ・カジノの金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が4.3%安、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が4.1%安と下げが目立った。
セクター別では、マカオ・カジノが安い。上記した金沙中国のほか、澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)が3.5%、美高梅中国HD(MGMチャイナ・ホールディングス:2282/HK)が3.2%、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)と永利澳門(ウィン・マカオ:1128/HK)がそろって2.6%ずつ下落した。SJMが公表した今年1〜3月期決算は赤字幅拡大。業績回復に時間がかかると不安視された。
医薬品セクターも急落。前記した薬明生物技術のほか、百済神州(ベイジーン:6160/HK)が7.9%安、上海復星医薬集団(2196/HK)が4.6%安、康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が3.8%安、康哲薬業HD(チャイナ・メディカル・システム・ホールディングス:867/HK)が3.4%安、四環医薬HD集団(460/HK)が3.3%安で取引を終えた。
「ニューエコノミー」関連銘柄も総じてさえない。ITやハイテクなどで構成されるハンセン科技指数は2.1%安と反落した。主要な組み入れ銘柄では、中国インターネット検索最大手の百度集団(バイドゥ:9888/HK)が3.5%安、電子商取引(Eコマース)中国最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が2.3%安、インターネットサービス中国大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が1.9%安と値を下げている。百度集団株は今年3月に香港重複上場して以来の安値を更新した。
半面、中国銀行セクターは高い。交通銀行(3328/HK)が3.3%、招商銀行(3968/HK)が2.5%、中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)が2.4%、中国農業銀行(1288/HK)と中国建設銀行(939/HK)が1.7%、中国工商銀行(1398/HK)が1.0%ずつ上昇した。
中国不動産セクターもしっかり。首創置業(北京キャピタル・ランド:2868/HK)が1.9%高、碧桂園HD(2007/HK)が1.7%高、華潤置地(1109/HK)が1.5%高、融創中国HD(1918/HK)が1.3%高で引けた。碧桂園が公表した今年4月の営業実績では、不動産成約額が前年同月比で増加している。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。