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2025/08/21 17:35

香港大引:ハンセン0.2%安で反落、減益決算の華潤電力5.9%下落 無料記事

 21日の香港マーケットは、主要85銘柄で構成されるハンセン指数が前日比61.33ポイント(0.24%)安の25104.61ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が38.50ポイント(0.43%)安の8974.77ポイントと反落した。売買代金は2394億8690万香港ドル(約4兆5239億円)に縮小している(20日は2852億8580万香港ドル)。
 外部環境の不透明感が重しとなる流れ。米金融政策を見極めたいとするスタンスが強まっている。ジャクソンホール会議(各国の中央銀行関係者が集まる国際経済シンポジウム)が21日に開幕し、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は22日に講演する予定。9月開催の連邦公開市場委員会(FOMC)でFRBが利下げすることはほぼ確実視されているが、利下げサイクルに言及するかが注目されている。米インフレ動向も気がかり。20日に公開されたFOMCの議事要旨(7月29〜30日開催分)では、米関税の影響が表れ始めたとして、大半のメンバーがインフレ上振れのリスクが大きいと判断していたことが分かった。ただ、下値は限定的。中国の政策に対する期待感が根強い中、ハンセン指数はプラス圏で推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、中国政府系の華潤電力HD(836/HK)が5.9%安、自動車ディーラーの中升集団HD(881/HK)と光学部品OEMメーカーの舜宇光学科技(2382/HK)がそろって3.6%安と下げが目立っている。華潤電力については、昼に公表した中間決算の16%減益が嫌気されている。後場に入り、値を急速に下げた。
 業種別では、建材や紙・パルプなど素材が安い。華潤建材科技HD(1313/HK)が3.6%、中国建材(3323/HK)が2.1%、理文造紙(2314/HK)が4.2%、山東晨鳴紙業集団(1812/HK)が3.0%ずつ下落した。
 スマートフォン部材・組立の銘柄群もさえない。舜宇光学のほか、瑞声科技HD(2018/HK)が13.2%安、丘タイ科技(1478/HK)が2.7%安、比亜迪電子(BYDエレクトロニック:285/HK)が2.2%安で引けた。瑞声が発表した中間決算は6割増益で予想も上回ったが、このところ上昇が目立っていたこともあり、好材料の出尽くし感も意識されている。
 半面、ゼネコンなどインフラ建設セクターは高い。中国中鉄(390/HK)が2.5%、中国鉄建(1186/HK)が2.3%、中国建築国際集団(3311/HK)が2.2%、中国交通建設(1800/HK)が1.5%ずつ上昇した。中国建築国際の中間決算は5.1%増益にとどまったが、各地で大型インフラ工事を着工する中、先行きの業績拡大が意識されている。
 本土マーケットは続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.13%高の3771.10ポイントで取引を終了した。銀行が上げを主導。エネルギー、ハイテク、公益、医薬なども買われた。半面、証券は安い。自動車、素材、不動産、軍需産業も売られた。



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