/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル 亜州リサーチ公式X 亜州リサーチ公式Instagram

2025/12/11 13:30 NEW!!

香港前場:ハンセン0.1%高で続伸、上海総合は0.5%下落 無料記事

 11日前場の香港マーケットは、主要89銘柄で構成されるハンセン指数が前日比22.38ポイント(0.09%)高の25563.16ポイントと小幅に続伸する一方、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は11.83ポイント(0.13%)安の8942.86ポイントと反落した。売買代金は953億5540万香港ドルとなっている(10日前場は957億4330万香港ドル)。
 米金融緩和が好感される流れ。米連邦準備理事会(FRB)は10日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で、予想通り0.25%の追加利下げを決定した。さらにFRBは、流動性を高めるため、短期国債を購入する方針も示している。金融政策で米国に追随する香港でも、政策金利である基準金利が4.25→4.00%に引き下げられた。利下げは10月に続き今年3回目で、2022年10月以来の水準まで低下している。
 ただ、上値は重い。中国経済動向を見極めたいとするスタンスが積極的な売買を手控えさせている。中国では週明け15日に11月の小売売上高や鉱工業生産など、金融統計も15日までに発表される予定。これまでに報告された月次経済統計では、内需の弱さを示唆する内容が多かった。ハンセン指数も安く推移する場面がみられている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、中枢神経疾患・がん治療薬主力の翰森製薬集団(3692/HK)が2.3%高、金融大手グループのHSBC(5/HK)と創薬支援の無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)がそろって2.0%高と上げが目立った。
 セクター別では、香港不動産が高い。恒基兆業地産(12/HK)が2.0%、信和置業(83/HK)が1.5%、九龍倉置業地産投資(1997/HK)と領展房地産投資信託基金(823/HK)がそろって1.1%ずつ上昇した。
 空運セクターもしっかり。中国南方航空(1055/HK)が1.8%高、中国国際航空(753/HK)が1.4%高、中国東方航空(670/HK)と国泰航空(293/HK)がそろって1.1%高で引けた。
 半面、中国の不動産セクターは安い。雅居楽集団HD(3383/HK)が6.1%、世茂集団HD(813/HK)が3.7%、遠洋集団HD(3377/HK)と中国金茂HD(817/HK)がそろって1.8%ずつ下落した。国際通貨基金(IMF)は10日に発表したリポートで、不動産危機を解決するには、今後3年間で対GDP比5%に相当する資金を投入する必要があると指摘。25年GDPを基に計算すると、必要な金額は今後3年間で約7兆人民元(約154兆円)に上るという。ハードルの高さが投資家の失望を呼んだ。
 本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.46%安の3882.72ポイントで前場の取引を終了した。不動産が安い。ハイテク、消費関連、自動車、金融、資源・素材なども売られた。半面、医薬や軍需産業は買われている。



内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース