/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル 亜州リサーチ公式X 亜州リサーチ公式Instagram

2025/12/05 17:39

香港大引:ハンセン0.6%高で続伸、保険大手に買い 無料記事

 5日の香港マーケットは、主要88銘柄で構成されるハンセン指数が前日比149.18ポイント(0.58%)高の26085.08ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が91.82ポイント(1.01%)高の9198.30ポイントと続伸した。売買代金は2104億7260万香港ドル(約4兆1799億円)に拡大している(4日は1793億590万香港ドル)。
 本土株高が投資家心理を支える流れ。本土市場で主要株価指数の上海総合指数が上げ幅を拡大する中、香港でも終盤に入り指数はプラスに転じている。中国株マーケットの先高観が改めて意識された。JPモルガン・チェースなど複数ブローカーが中国株マーケットの強気見通しを示している。また、中国では今月中旬ごろ、2026年の経済政策を決める中央経済工作会議が開催される見通し。足もとの内需不振などを受け、当局は追加の刺激策を打ち出すとの見方が強まっている。
 ただ、上値は限定的。中国では週明け8日に11月の貿易統計、10日に同月の物価統計、15日に同月の小売売上高や鉱工業生産などが公表される。内容を見極めたいとするムードも漂った。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、保険大手2社の上げが目立つ。保険事業で中国2位の中国平安保険(2318/HK)が6.7%高、中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が5.5%高で引けた。ほか、中国インターネット検索最大手の百度集団(9888/HK)が5.0%高。百度の人工知能(AI)チップ部門を香港で新規株式公開(IPO)する――との観測が材料視された。
 セクター別では、非鉄・レアメタル関連が高い。銅生産で中国最大手の江西銅業(358/HK)が6.1%、アルミニウム中国最大手の中国アルミ(2600/HK)が5.4%、銅・コバルト鉱山の中国有色鉱業(1258/HK)が4.7%、希土類磁石メーカー大手の江西金力永磁科技(6680/HK)が4.3%ずつ上昇した。5日のロンドン金属取引所(LME)で銅先物が史上最高値を更新するなど、金属市況高が追い風となっている。ほか、金先物価格の上昇を手掛かりに、産金株も買われた。
 ロボット関連の銘柄も物色される。深セン市越疆科技(2432/HK)が4.1%高、深セン市優必選科技(9880/HK)が2.5%高、ロボット産業に参入した新興電気自動車(EV)メーカーの小鵬汽車(9868/HK)が2.3%高。そのほか、技術がロボットに応用しやすい自動運転の文遠知行(800/HK)が5.2%高、小馬智行(ポニーAI:2026/HK)が4.5%高、ライダー(LiDAR)の速騰聚創科技(2498/HK)が2.1%高と値を上げた。
 半面、空運セクターはさえない。中国南方航空(1055/HK)が3.2%、中国国際航空(753/HK)が1.7%、中国東方航空(670/HK)が1.0%ずつ下落した。
 本土マーケットは4日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.71%高の3903.24ポイントで取引を終了した。非鉄・産金が高い。保険・証券、インフラ関連、消費関連、ハイテク、自動車なども買われた。半面、エネルギー関連は安い。公益、運輸、銀行も売られた。



内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース