/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル 亜州リサーチ公式X 亜州リサーチ公式Instagram

2025/12/11 18:04

香港大引:ハンセン0.04%安で小反落、半導体や本土不動産の下げ目立つ 無料記事

 11日の香港マーケットは、主要89銘柄で構成されるハンセン指数が前日比10.27ポイント(0.04%)安の25530.51ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は20.41ポイント(0.23%)安の8934.28ポイントと反落した。売買代金は1824億7710万香港ドル(約3兆6568億円)に縮小している(10日は1933億9190万香港ドル)。
 様子見ムードが漂う流れ。中国の経済動向を見極めたいとするスタンスが買い手控えにつながっている。中国では週明け15日に11月の小売売上高や鉱工業生産など、金融統計も15日までに発表される予定。これまでに報告された月次経済統計では、内需の弱さを示唆する内容が多かった。米追加利下げなどを手がかりに高くスタートしたものの、上値は重く、ハンセン指数は引けにかけてマイナスに転じている。米連邦準備理事会(FRB)は10日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)で、予想通り0.25%の追加利下げを決定(金融政策で米国に追随する香港も政策金利を引き下げ)。さらにFRBは、流動性を高めるため、短期国債を購入する方針も示した。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス:241/HK)が3.9%安、パソコン(PC)世界最大手の聯想集団(レノボ:992/HK)が2.7%安、マカオカジノの金沙中国(1928/HK)が2.3%安と下げが目立った。
 セクター別では、半導体株が安い。華虹半導体(1347/HK)が4.8%、英諾賽科(蘇州)科技(2577/HK)と上海復旦微電子集団(1385/HK)がそろって2.6%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が2.3%ずつ下落した。そのほか、クラウドやAI技術の関連銘柄も売られている。ハンセン科技(テック)指数は0.8%安と他の主要指数をアンダーパフォームした。
 中国の不動産セクターも急落。雅居楽集団HD(3383/HK)が7.6%安、合景泰富地産HD(1813/HK)が5.6%安、世茂集団HD(813/HK)が4.2%安、旭輝(884/HK)が2.7%安で取引を終えた。国際通貨基金(IMF)は10日に発表したリポートで、不動産危機を解決するには、今後3年間で対GDP比5%に相当する資金を投入する必要があると指摘。25年GDPを基に計算すると、必要な金額は今後3年間で約7兆人民元(約154兆円)に上るという。ハードルの高さが投資家の失望を呼んだ。
 半面、香港不動産セクターはしっかり。信和置業(83/HK)が2.0%、恒基兆業地産(12/HK)が1.7%、九龍倉置業地産投資(1997/HK)と領展房地産投資信託基金(823/HK)がそろって0.5%ずつ上昇した。
 本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.70%安の3873.32ポイントで取引を終了した。不動産が安い。ハイテク、消費関連、素材、自動車、インフラ関連、運輸、保険・証券なども売られた。半面、医薬は高い。銀行やエネルギーの一角も買われた。



内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース