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2020/12/30 13:33

香港前場:ハンセン1.3%高で続伸、上海総合は0.9%上昇 無料記事

 30日前場の香港マーケットは値上がり。主要52銘柄で構成されるハンセン指数が前日比348.83ポイント(1.31%)高の26917.32ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が150.49ポイント(1.44%)高の10599.66ポイントとそろって続伸した。前場の売買代金は801億4400万香港ドルとなっている(29日前場は782億7900万香港ドル)。
 中国の経済支援策に対する期待感が改めて強まる流れ。来年スタートする第14次5カ年計画(2021〜25年)の基本指針では、内需の拡大や科学技術の発展に重点を置く方針が示されている。「ニューエコノミー」関連に買い戻しが続いたことも投資家心理を上向かせた。ITやハイテクで構成されるハンセン科技指数は2.7%高と続伸し、他の指数をアウトパフォームしている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、中国Eコマース最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が5.8%高と大幅続伸。傘下のマ蟻集団(アント・グループ)が持ち株会社を設立し、その傘下に金融関連事業を組み入れる――との一部報道に関し、中国人民銀行(中央銀行)が29日夜、メディア取材で認めたことも材料視されている。金融事業を巡る不透明感がひとまず後退した。
 そのほか、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が4.7%高、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が4.5%高、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が3.3%高と上げが目立っている。薬明生物技術は上場来高値を更新した。
 セクター別では、自動車が高い。長城汽車(2333/HK)が7.4%、広州汽車集団(2238/HK)が3.6%、比亜迪(BYD:1211/HK)が3.4%、吉利汽車HD(175/HK)が2.7%ずつ上昇した。長城汽車は最高値を切り上げている。
 食品飲料や酒造、スポーツ用品など消費セクターもしっかり。中国蒙牛乳業(2319/HK)が2.8%高、統一企業中国HD(220/HK)が2.6%高、百威亜太HD(バドワイザーAPAC:1876/HK)が2.3%高、青島ビール(168/HK)が1.4%高、李寧(2331/HK)が2.8%高、安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が1.9%高で前場取引を終えた。中国蒙牛乳業と李寧、安踏体育用品はそれぞれ最高値を更新している。乳製品中国大手の蒙牛は29日、売上倍増を目指すとの5カ年目標を打ち出した。
 天然ガス関連の銘柄も物色される。中国燃気HD(中国ガス:384/HK)が3.6%高、華潤燃気HD(華潤ガス:1193/HK)が3.5%高、新奥能源HD(ENNエナジー:2688/HK)が3.4%高、港華燃気(タウンガス・チャイナ:1083/HK)が1.4%高、で引けた(新奥能源は新高値)。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.90%高の3409.48ポイントで取引を終了した。自動車株が高い。食品飲料株や小売株、素材株、ハイテク株、医薬品株、運輸株、不動産株、発電株、防衛関連株なども買われた。半面、銀行株と保険株は売られている。



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