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2020/12/22 13:36

香港前場:ハンセン0.1%安で3日続落、上海総合は0.2%下落 無料記事

 22日前場の香港マーケットはまちまち。主要52銘柄で構成されるハンセン指数が前日比22.35ポイント(0.08%)安の26284.33ポイントと3日続落する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は44.27ポイント(0.43%)高の10446.10ポイントと3日ぶりに反発した。半日の売買代金は602億6900万香港ドルとなっている(21日前場は731億1200万香港ドル)。
 新型コロナウイルスの感染拡大と対中制裁の動きがマイナス。欧米などで新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかからず、外需の落ち込みが中国経済にも打撃になると懸念された。また、香港政府は21日、感染力の高いコロナ変異種が広まる英国からの入境を22日から禁止すると発表。域内の行動規制措置についても、2021年1月6日まで延長した。米中関係を巡っては、米国務省が21日、人権侵害の疑いがある中国当局者の追加ビザ(査証)の発給制限を実施すると発表。米商務省は同日、中国とロシアの軍関連企業リストを公表したうえで、輸出規制の強化を打ち出した。
 ただ、下値は限定的。中国の産業支援策に対する期待感や、世界的な緩和政策による資金流入の思惑は根強く、ハンセン指数はプラス圏で推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、マカオのカジノと香港の不動産が安い。銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が3.3%、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が2.6%、長江実業集団(CKアセット・ホールディングス:1113/HK)が2.4%ずつ下落した。このほか、英国や欧州でも事業展開する香港財閥系コングロマリットの長江和記実業(CKハチソン・ホールディングス:1/HK)が2.5%下げている。
 足もとで物色が続いていた非鉄やレアアースの銘柄群もさえない。新疆新キン鉱業(3833/HK)が6.5%安、江西銅業(358/HK)が3.5%安、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が3.2%安、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が2.9%安、金川集団国際資源(2362/HK)が1.2%安で引けた。
 半面、「ニューエコノミー」関連の一角はしっかり。ハイテクやITで構成されるハンセン科技指数は0.6%高と反発した。本日より同指数などに組み入れられたヘルスケア企業の京東健康(JDヘルス・インターナショナル:6618/HK)は2.8%高と続伸し、上場来高値を更新している。このほか、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が3.1%高、スマートフォン中国大手の小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が2.1%高と上げが目立った。
 他の個別株動向では、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が2.1%高と続伸し、最高値を更新。同社株に関しては、製薬会社のバイエルからドイツのバイオ原薬工場設備を買収すると発表したことが支援材料となっている。海外事業の拡大が期待された。
 このほか、スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が5.2%高で最高値を切り上げている。同社は22日、業務用フィットネスマシンの有力ブランド「Precor(プリコー)」を売却すると発表。本業集中のスタンスが好感された。
 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.20%安の3413.83ポイントで前場の取引を終えた。金融株が下げを主導する。エネルギー株、素材株、ハイテク株、運輸株、自動車株、公益株なども売られた。半面、食品飲料株は高い。医薬品株、不動産株も買われた。



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