/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2020/10/14 13:29

香港前場:ハンセン0.3%安で反落、上海総合は0.5%下落 無料記事

 休場明け14日前場の香港マーケットはまちまち。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比66.28ポイント(0.27%)安の24583.40ポイントと反落する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が2.00ポイント(0.02%)高の9880.74ポイントと小幅ながら続伸した。半日の売買代金は911億6800万香港ドルに拡大している(12日前場は768億6300万香港ドル)。
 米景気懸念が重し。米追加経済政策を巡っては、与野党で歩み寄る気配がない。経済対策の遅れで、景気回復も遠のくと危惧される状況だ。また、新型コロナウイルス感染症の治療薬やワクチンで、臨床試験(治験が)の一時中断が相次いだことも不安材料となっている。
 もっとも、大きく売り込む動きはみられない。中国の政策に対する期待感が高まっている。「深セン経済特区」設立の40周年記念式典に出席した習近平・国家主席が演説を開始するなか、指数は下げ幅を縮小(本土株指数はプラス)。「深セン経済特区は驚異的な発展を遂げたと称賛し、デジタル経済などを前進させる」などと強調した。また、国内市場の成長を優先させることにも言及している。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、石油・化学大手の中国石油化工(サイノペック:386/HK)が4.7%安、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が4.1%安、中国政府系デベロッパーの華潤置地(1109/HK)が3.5%安と下げが目立った。
 セクター別では、中国の不動産が安い。上記した華潤置地のほか、中国恒大集団(3333/HK)が16.9%、融創中国HD(1918/HK)が3.9%、雅居楽集団HD(3383/HK)が2.4%、中国海外発展(688/HK)が2.3%、広州富力地産(2777/HK)が2.1%、龍湖地産(960/HK)が1.9%ずつ下落した。恒大集団に関しては、割当増資計画が嫌気されている。
 半面、自動車セクターは高い。長城汽車(2333/HK)が10.2%、東風汽車集団(489/HK)が6.8%、広州汽車集団(2238/HK)が6.3%、比亜迪(BYD:1211/HK)が1.6%、吉利汽車HD(175/HK)が1.5%ずつ上昇した。自動車販売の持ち直し基調が材料視されている。中国汽車工業協会は13日、今年9月の新車販売台数が前年同月比で12.9%増加したと発表。増加率は前月の11.6%から加速し、6カ月連続でプラス成長を維持した。
 ハイテクやITの「ニューエコノミー」関連もしっかり。ハンセン科技指数は0.3%高と続伸した。組み入れ上位銘柄では、頭文字をとって「ATMX」と呼ばれる阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が1.4%高、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が2.2%高、美団点評(メイトゥアン・ディエンピン:3690/HK)が0.6%高、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が0.7%高で取引を終えている。
 一方、本土マーケットは4日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.54%安の3341.73ポイントで前場の取引を終えた。ハイテク株が安い。不動産株、資源・素材株、金融株なども売られた。半面、医薬品株は高い。消費関連株の一角も買われた。




内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース