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2020/10/21 13:49

香港前場:ハンセン0.7%高で4日続伸、上海総合は0.4%下落 無料記事

 21日前場の香港マーケットは値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比178.39ポイント(0.73%)高の24747.93ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が76.06ポイント(0.76%)高の10064.39ポイントとそろって4日続伸した。半日の売買代金は610億8600万香港ドルにやや拡大している(20日前場は554億3000万香港ドル)。
 内外の政策期待で買われる流れ。米国では、難航している追加経済対策を巡る与野党協議が前進し、「合意に近づいている」との観測が広がった。中国では来週26日に、重要会議の第19期中央委員会・第5回全体会議(5中全会)がスタートする。ただ、上値は限定的。欧米で新型コロナウイルス感染の再拡大に歯止めがかからず、経済活動正常化の足かせになっている点などが気がかりだ。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が11.6%高と急伸。上場来高値を更新した。新型コロナワクチンの開発が世界的に前進していることを材料視。中国では関係部局の幹部が20日、国内企業による新型コロナウイルスワクチンは4種が最終臨床試験(治験)に進み、これまでに約6万人が接種を受け、重大な副作用は報告されていないと説明した。複数のブローカーが薬明生物技術の業績について、ワクチン開発の恩恵などにより、下半期は大幅に伸びると見込んでいる。
 セクター別では、通信キャリアが高い。中国聯通(チャイナ・ユニコム:762/HK)が7.4%、中国電信(チャイナ・テレコム:728/HK)が7.1%、中国移動(チャイナ・モバイル:941/HK)が2.0%ずつ上昇した。最大手の中国移動が20日引け後に報告した1〜9月期決算は0.3%減益となったものの、足元の7〜9月期ベースでは純利益がプラス成長を回復。業績の持ち直しが意識された。
 中国の銀行セクターもしっかり。招商銀行(3968/HK)が2.5%高、中国民生銀行(1988/HK)が2.1%高、中国工商銀行(1398/HK)が1.5%高、中国建設銀行(939/HK)と中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)がそろって1.4%高で引けた。
 他の個別株動向では、香港フラッグシップの国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が4.0%高。同社は21日、事業再編計画を発表し、香港在勤の約5300人を向こう数週間内に削減すると報告した。キャッシュフローの改善が期待されている。
 そのほか、中国スポーツ用品大手の李寧(リーニン:2331/HK)が2.1%高と続伸し、連日で最高値を更新。同社は20日引け後、7〜9月期の既存店売上高がプラス成長を確保したことを明らかにした。
 半面、スマートフォン関連の銘柄群はさえない。高偉電子(1415/HK)が4.5%安、丘タイ科技(Qテクノロジー:1478/HK)が2.2%安、瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が1.5%安、舜宇光学科技(2382/HK)が0.2%安で取引を終えた。
 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.35%安の3316.36ポイントで前場の取引を終えた。ハイテク株が安い。インフラ関連株、防衛関連株、メディア関連株、不動産株、証券株、食品飲料株なども売られた。半面、銀行・保険株は高い。自動車株、ワクチン関連など医薬品株の一角も買われた。



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