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2020/12/11 13:42

香港前場:ハンセン0.3%高で反発、上海総合は1.0%下落 無料記事

 11日前場の香港マーケットは小幅に値上がり。主要52銘柄で構成されるハンセン指数が前日比74.64ポイント(0.28%)高の26485.23ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が6.18ポイント(0.06%)高の10421.90ポイントとそろって反発した。半日の売買代金は789億9900万香港ドルに拡大している(10日前場は598億5100万香港ドル)。
 商品市況高が材料視される流れ。昨夜のWTI原油先物は2.8%高と反発し、一時は約9カ月ぶりの高値を付けた。ロンドン金属市場(LME)では、アルミや銅など主要商品が軒並み上昇。この日の上海商品取引所でも、非鉄などに買いが続いた。中国の景気対策にも期待感。商務部の高峰・報道官は10日、消費の回復を促すため、年末から年始にかけて一連の消費促進策を展開すると発表した。
 ただ、対中制裁の余波が警戒される中で上値は限定的。指数算出会社のS&Pダウ・ジョーンズ・インデックスは米東部時間9日、「米国防総省が中国人民解放軍が所有、または支配していると見なされる中国企業のリストを更新したことに絡み、株価指数の組み入れ銘柄から中国企業10社を除外する」と正式発表した。すでに、FTSEラッセルも先週4日、同様の理由で一部指数の組み入れ銘柄から中国企業8社を除外すると予告している。ハンセン指数は一時1%超上昇したものの、前引けにかけて上げ幅を縮小させた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、石油大手3社の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が6.9%高、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が3.0%高、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が2.6%高、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が4.3%高と上げが目立った。
 セクター別では、自動車が高い。上記した吉利汽車のほか、東風汽車集団(489/HK)が3.3%、華晨中国汽車HD(1114/HK)が2.5%、長城汽車(2333/HK)が1.6%、広州汽車集団(2238/HK)が1.3%ずつ上昇した。上述した消費促進策には、自動車も重点品目として挙げられている。
 非鉄やレアアースの素材セクターもしっかり。新疆新キン鉱業(3833/HK)が4.6%高、中国稀土HD(チャイナ・レア・アース:769/HK)が3.6%高、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が1.8%高、金川集団国際資源(2362/HK)が1.2%高、江西銅業(358/HK)が1.0%高で引けた。
 半面、中国不動産セクターの一角はさえない。龍湖集団HD(960/HK)が2.9%安、融創中国HD(1918/HK)が1.7%安、華潤置地(1109/HK)と雅居楽集団HD(3383/HK)がそろって1.2%安と値を下げた。
 他の個別株動向では、スマートフォン部品メーカーの丘タイ科技(Qテクノロジー:1478/HK)が3.0%安。同社は10日引け後、11月のカメラ部品出荷が前年同月比で16.8%減少したと報告した。
 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.24%安の3380.10ポイントで前場の取引を終えた。不動産株が安い。素材株、運輸株、金融株、消費関連株、防衛関連株なども売られた。半面、ハイテク株の一角は買われている。


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