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2021/02/02 13:25

香港前場:ハンセン1.8%高で続伸、上海総合は0.6%上昇 無料記事

 2日前場の香港マーケットは値上がり。主要52銘柄で構成されるハンセン指数が前日比526.49ポイント(1.82%)高の29419.35ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が253.10ポイント(2.21%)高の11707.28ポイントとそろって続伸している。「ニューエコノミー」関連で構成されるハンセン科技指数も3.2%高と続伸した。半日の売買代金は1248億5600万香港ドルとなっている(1日の前場は1105億7700万香港ドル)。
 内外環境の安定で投資家心理が上向く流れ。市場混乱の警戒感が薄らぐ中、昨夜の米株が急反発したことを好感した。中国で流動性ひっ迫懸念が後退したこともプラス。中国人民銀行(中央銀行)が朝方に実施した公開市場操作(レポ)では、リバースレポ取引により800億人民元が市中に供給されている。満期到来分との差引では、780億人民元の供給超だった。供給超は3営業日連続となる。人民元建て上海銀行間取引金利(SHIBOR)の翌日物は2日、前日に続き急低下し、約2週ぶりの水準に落ち着いた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)が11.6%高、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が5.6%高、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が5.0%高と上げが目立った。石薬については、上海証券取引所のハイテク・スタートアップ企業向け市場「科創板」上場の計画進展が刺激材料となっている。
 セクター別では、自動車が高い。上記した吉利汽車のほか、比亜迪(BYD:1211/HK)が7.1%、長城汽車(2333/HK)が6.9%、東風汽車集団(489/HK)が4.9%、広州汽車集団(2238/HK)が3.1%ずつ上昇した。そのほか、ディーゼルエンジン生産のイ柴動力(ウェイチャイ・パワー:2338/HK)が10.8%高、トラックメーカーの中国重汽(サイノトラック:3808/HK)が7.6%高、自動車向け小型モーター世界大手の徳昌電機HD(ジョンソン・エレクトリック・ホールディングス:179/HK)が4.1%高と値を上げている(イ柴動力と中国重汽は上場来高値更新)。今年1月の大型トラック販売台数は約18万9000台に達し、前年同月比で62%増加。1月としては過去最多を更新したほか、昨年4月に記録した月次最多(19万1200台)に迫る数字となっている。
 食品飲料やスポーツ用品、家電など中国消費関連セクターがしっかり。農夫山泉(ノンフー・スプリング:9633/HK)が4.9%高、統一企業中国HD(ユニプレジデント・チャイナ:220/HK)が4.4%高、安踏体育用品(2020/HK)が2.8%高、李寧(リーニン:2331/HK)が2.1%高、海信家電集団(921/HK)が6.4%高、海爾智家(ハイアール・スマート・ホーム:6690/HK)が4.1%高で前場取引を終えた。
 映画館・チケット販売やカジノなどレジャー銘柄も物色される。阿里巴巴影業(アリババ・ピクチャーズ:1060/HK)が5.0%高、猫眼娯楽(マオイェン・エンターテインメント:1896/HK)が3.8%高、アイマックス・チャイナHD(1970/HK)が2.7%高、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が4.6%高、澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)が4.0%高、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が2.4%高で引けた。映画関連に関しては、春節期間中のチケット予約販売が好調だと伝わったことも材料視されている。
 本土マーケットも続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.55%高の3524.42ポイントで取引を終了した。自動車株が高い。食品飲料株、小売株、医薬品株、素材株、インフラ関連株、ハイテク株の一角なども買われた。半面、金融株は安い。不動産株、公益株、エネルギー株、運輸株も売られた。



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