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2020/12/17 13:39

香港前場:ハンセン0.1%高で続伸、上海総合は0.6%上昇 無料記事

 17日前場の香港マーケットは小幅に値上がり。主要52銘柄で構成されるハンセン指数が前日比21.50ポイント(0.08%)高の26481.79ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が28.31ポイント(0.27%)高の10490.21ポイントとそろって続伸した。半日の売買代金は656億700万香港ドルとなっている(16日前場は705億3300万香港ドル)。
 米金融緩和の長期化観測が好感される流れ。米連邦準備理事会(FRB)は16日まで開かれていた米連邦公開市場委員会(FOMC)で、雇用とインフレの目標に向けた進展が顕著になるまで、大規模緩和を続けると表明した。商品や株のマーケットに資金流入が続くと期待されている。
 他方、中国の政策に対する期待と不安は交錯する状況。中国共産党・政府は今週にも、翌年の経済政策の基本方針を決める「中央経済工作会議」を開く見通しだ。中国メディアの報道によれば、末端消費者の購買力引き上げなどが重要テーマとなる。ただ、金融リスク防止の強化や、金融政策、財政政策の「正常化」についても課題となる見込みで、銀行や不動産など関連銘柄にとってネガティブ材料となる恐れもある。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、医薬品が高い。中国生物製薬(1177/HK)が5.9%、薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が4.8%、石薬集団(1093/HK)が4.0%ずつ上昇した。バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術は上場来高値を更新している。保険適用の医薬品について、当局と製薬会社の交渉が終了したことで、不透明感が払しょくされたとの見方が広がった。
 非鉄セクターも急伸。新疆新キン鉱業(3833/HK)が12.5%高、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が5.5%高、江西銅業(358/HK)が4.9%高、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が4.5%高と値を上げた。中国景気の持ち直しを背景に、市況の先高観が強まっている。そのほか、リチウム電池素材メーカーの江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が0.9%高。最高値を切り上げた。
 海上輸送やコンテナリース・生産など海運関連セクターも物色される。太平洋航運集団(2343/HK)が5.1%高、中遠海運HD(1919/HK)が3.9%高、東方海外(オリエント・オーバーシーズ:316/HK)が3.4%高、中遠海運能源運輸(1138/HK)が2.2%高、中国国際海運集装箱(中国国際コンテナ:2039/HK)が4.8%高、中遠海運発展(2866/HK)が1.7%高で引けた。
 半面、中国の銀行・不動産セクターは総じてさえない。招商銀行(3968/HK)が2.4%安、中国工商銀行(1398/HK)が0.9%安、世茂集団HD(813/HK)が1.6%安、碧桂園HD(2007/HK)が1.2%安で前場取引を終えた。
 一方、本土マーケットは3日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.63%高の3388.24ポイントで前場の取引を終えた。医薬品が高い。資源・素材株、エネルギー株、海運株、公益株、食品飲料株、不動産株、保険・証券株、ハイテク株の一角なども買われた。半面、自動車株の一角は安い。防衛関連株、メディア関連株も売られた。




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