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2021/06/24 13:30

香港前場:ハンセン0.1%高で小幅続伸、上海総合は0.2%下落 無料記事

 24日前場の香港マーケットは、主要58銘柄で構成されるハンセン指数が前日比21.89ポイント(0.08%)高の28838.96ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が5.95ポイント(0.06%)高の10679.86ポイントとそろって続伸した。半日の売買代金は757億5500万香港ドルとなっている(23日前場は808億3800万香港ドル)。
 経済回復の期待感が相場を支える流れ。中国財政部は23日、今年1〜5月の国有企業利益総額が前年同期比で2.7倍に膨らんだと報告した。また、香港貿易発展局は同日、2021年の輸出増加率の予想値を5→15%に上方修正している。ただ、上値は限定的。米中関係の悪化懸念や、米金融政策の不透明感が重しだ。米国はこのところ、ウイグルの人権侵害問題や香港の自治などを巡り、対中圧力を強めている。米商務省は23日、国家安全保障上の懸念を理由に太陽電池素材などに関連する中国5社・団体をエンティティリスト(EL、禁輸措置対象リスト)に追加すると発表した。指数は安く推移する場面もみられている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、太陽光発電用ガラス基板メーカーの信義光能HD(シンイ・ソーラー・ホールディングス:968/HK)が4.5%高、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が2.9%高、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が1.9%高と上げが目立った。
 セクター別では、太陽光や風力などエコ発電関連が高い。上記した信義光能のほか、新特能源(シンター・エナジー:1799/HK)が8.1%、福莱特玻璃集団(フラット・グラス・グループ:6865/HK)が4.4%、陽光能源HD(757/HK)が2.6%、北京能源国際HD(ベイジン・エナジー・インターナショナル・ホールディング:686/HK)が1.8%、中国高速伝動設備集団(658/HK)が3.0%、新疆金風科技(2208/HK)が1.7%、龍源電力集団(916/HK)が1.5%ずつ上昇した。カーボンニュートラルの目標を掲げる中国では、エコ発電に対する期待も根強い。国家能源局総合司は20日、「県・市・区建物屋上分散型太陽電源開発の試行案に関する通知」を公布し、公共施設などを中心に、屋上太陽光エネルギーの利用を加速する方針を打ち出した。
 中国不動産セクターもしっかり。合景泰富地産HD(KWGプロパティーホールディング:1813/HK)が3.0%高、雅居楽集団HD(3383/HK)が2.6%高、龍湖地産(960/HK)が1.8%高、融創中国HD(1918/HK)と首創置業(2868/HK)がそろって0.9%高で前場取引を終えた。
 半面、食品飲料や酒造、スポーツ用品など消費関連は安い。中国雨潤食品集団(1068/HK)が1.9%、中国旺旺HD(151/HK)が1.6%、中国蒙牛乳業(2319/HK)が1.3%、統一企業中国HD(220/HK)が0.8%、青島ビール(168/HK)が1.3%、華潤ビールHD(291/HK)が0.8%、中国動向(3818/HK)が3.3%、李寧(リーニン:2331/HK)が1.7%ずつ下落した。
 半導体や通信設備・工事の銘柄群もさえない。華虹半導体(1347/HK)が2.9%安、晶門半導体(ソロモン・システック:2878/HK)が2.7%安、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が1.0%安、中国通信服務(552/HK)が1.4%安、中興通訊(ZTE:763/HK)が0.9%安で引けた。
 一方、本土マーケットは4日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.15%安の3561.01ポイントで前場取引を終了した。医薬品株が安い。食品飲料株、素材株、ハイテク株の一角なども売られた。半面、金融株は高い。エネルギー株、公益株、自動車株も買われた。



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