2021/07/12 13:27
香港前場:ハンセン0.7%高で続伸、上海総合は0.9%上昇
週明け12日前場の香港マーケットは、主要58銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比185.82ポイント(0.68%)高の27530.36ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が77.85ポイント(0.79%)高の9963.27ポイントとそろって続伸した。半日の売買代金は868億6700万香港ドルとなっている(9日の前場は1081億300万香港ドル)。
内外環境の改善で投資家心理が上向く流れ。先週末の主要な米国株価指数がそろって史上最高値を更新したことが好感された。内部的には、金融当局の緩和スタンスがプラス。中国人民銀行(中央銀行)は9日、市中銀行の預金準備率を0.5%引き下げると発表した。一部の小型銀行を除くほぼすべての金融機関が対象となり、今回の準備率引き下げによる資金供給効果は約1兆人民元(約17兆円)に達する見通し。引き下げ自体は一部で予想されていたが、対象と規模が想定以上となった。また、同日公表の指標上振れも好材料。6月の金融統計では、国内金融機関の新規融資が予想以上に前月実績から拡大し、マネーサプライ(通貨供給量)M2の伸び率も予想を上回った。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、充電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)が8.5%高、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(ハイディラオ・インターナショナル・ホールディング:6862/HK)が6.7%高、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が4.0%高、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が3.2%高と上げが目立った。
セクター別では、非鉄と鉄鋼が高い。江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が7.1%、江西銅業(358/HK)が4.5%、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が1.5%、鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が3.9%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)と重慶鋼鉄(1053/HK)がそろって2.5%ずつ値を上げた。この日の上海期貨交易所(上海商品先物取引所)では、アルミや銅、鉄筋など主要産品の先物価格が軒並み上昇している。江西銅業に関しては、中間決算の利益4倍見通しが材料視された。
中国証券セクターもしっかり。中信建投証券(CSCフィナンシャル:6066/HK)が3.1%高、中信証券(6030/HK)が2.9%高、広発証券(1776/HK)と国聯証券(1456/HK)がそろって2.4%高で引けた。
医薬品セクター物色される。中国神威薬業集団(2877/HK)が4.8%高、康哲薬業HD(867/HK)が4.4%高、上海復星医薬集団(2196/HK)が3.8%高、百済神州(ベイジーン:6160/HK)が2.9%高で前場取引を終えた。
他の個別株動向では、取引再開した不動産デベロッパーの首創置業(北京キャピタル・ランド:2868/HK)が40.1%高の2.41香港ドルと急騰。同社は9日引け後、筆頭株主の首創集団から私有化(TOBによる完全子会社化)提案を受けたと発表した。1株当たりのTOB価格は2.80香港ドルに設定されている。
そのほか、通信機器・設備メーカー大手の中興通訊(ZTE:763/HK)が10.0%高。同社は9日引け後、6月中間期の純利益が倍増するとの見通しを明らかにした。同様に、大幅増益見通しを明らかにしたプリント配線基板(PCB)材料メーカーの建滔集団(キングボード・ホールディングス:148/HK)も7.1%高と急伸している。
半面、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)は1.2%安とさえない。同社は9日引け後、今年6月の営業実績を発表し、スマートフォン用レンズの出荷数が前年同月比27.1%減の8581万6000個に低迷したと報告した。
一方、本土マーケットは3日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.93%高の3556.93ポイントで前場の取引を終了した。素材株が高い。自動車株、医薬品株、ハイテク株、不動産株、インフラ関連株、海運株、証券株なども買われた。半面、食品飲料株は安い。エネルギー株、銀行・保険株、公益株も売られた。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
内外環境の改善で投資家心理が上向く流れ。先週末の主要な米国株価指数がそろって史上最高値を更新したことが好感された。内部的には、金融当局の緩和スタンスがプラス。中国人民銀行(中央銀行)は9日、市中銀行の預金準備率を0.5%引き下げると発表した。一部の小型銀行を除くほぼすべての金融機関が対象となり、今回の準備率引き下げによる資金供給効果は約1兆人民元(約17兆円)に達する見通し。引き下げ自体は一部で予想されていたが、対象と規模が想定以上となった。また、同日公表の指標上振れも好材料。6月の金融統計では、国内金融機関の新規融資が予想以上に前月実績から拡大し、マネーサプライ(通貨供給量)M2の伸び率も予想を上回った。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、充電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)が8.5%高、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(ハイディラオ・インターナショナル・ホールディング:6862/HK)が6.7%高、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が4.0%高、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が3.2%高と上げが目立った。
セクター別では、非鉄と鉄鋼が高い。江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が7.1%、江西銅業(358/HK)が4.5%、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が1.5%、鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が3.9%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)と重慶鋼鉄(1053/HK)がそろって2.5%ずつ値を上げた。この日の上海期貨交易所(上海商品先物取引所)では、アルミや銅、鉄筋など主要産品の先物価格が軒並み上昇している。江西銅業に関しては、中間決算の利益4倍見通しが材料視された。
中国証券セクターもしっかり。中信建投証券(CSCフィナンシャル:6066/HK)が3.1%高、中信証券(6030/HK)が2.9%高、広発証券(1776/HK)と国聯証券(1456/HK)がそろって2.4%高で引けた。
医薬品セクター物色される。中国神威薬業集団(2877/HK)が4.8%高、康哲薬業HD(867/HK)が4.4%高、上海復星医薬集団(2196/HK)が3.8%高、百済神州(ベイジーン:6160/HK)が2.9%高で前場取引を終えた。
他の個別株動向では、取引再開した不動産デベロッパーの首創置業(北京キャピタル・ランド:2868/HK)が40.1%高の2.41香港ドルと急騰。同社は9日引け後、筆頭株主の首創集団から私有化(TOBによる完全子会社化)提案を受けたと発表した。1株当たりのTOB価格は2.80香港ドルに設定されている。
そのほか、通信機器・設備メーカー大手の中興通訊(ZTE:763/HK)が10.0%高。同社は9日引け後、6月中間期の純利益が倍増するとの見通しを明らかにした。同様に、大幅増益見通しを明らかにしたプリント配線基板(PCB)材料メーカーの建滔集団(キングボード・ホールディングス:148/HK)も7.1%高と急伸している。
半面、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)は1.2%安とさえない。同社は9日引け後、今年6月の営業実績を発表し、スマートフォン用レンズの出荷数が前年同月比27.1%減の8581万6000個に低迷したと報告した。
一方、本土マーケットは3日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.93%高の3556.93ポイントで前場の取引を終了した。素材株が高い。自動車株、医薬品株、ハイテク株、不動産株、インフラ関連株、海運株、証券株なども買われた。半面、食品飲料株は安い。エネルギー株、銀行・保険株、公益株も売られた。
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