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2021/08/16 13:28

香港前場:ハンセン0.7%安で3日続落、上海総合は0.4%上昇 無料記事

 週明け16日前場の香港マーケットは、主要58銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比196.21ポイント(0.74%)安の26195.41ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が99.83ポイント(1.06%)安の9277.96ポイントとそろって3日続落した。半日の売買代金は719億3400万香港ドルとなっている(13日の前場は673億910万香港ドル)。 
 経済回復ペースの鈍化が警戒される流れ。取引時間中に公表された中国の7月経済統計では、小売売上高や鉱工業生産などの増加率が予想以上に前月実績から鈍化した。また、米国で先週発表された8月のミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)は前月並みの予想を大幅に下回り、約10年ぶりの低水準に落ち込んでいる。中国や米国、アジアの複数地域で新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかからない中、経済活動の縮小も不安視された。また、各分野に対する中国政府の締め付けに対する懸念も続いている。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。景気懸念を背景に、中国当局は経済対策を強める――との思惑も高まる状況だ。(亜州リサーチ編集部)
 ネット株に売りが継続し、ハンセン科技指数は2.4%安と4日続落。構成する関連銘柄では、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が5.2%安、インターネット検索中国最大手の百度集団(バイドゥ:9888/HK)が4.6%安、インターネットサービス中国大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が3.2%安と下げが目立った。
 医療サービス・医薬品の銘柄群も安い。医渡科技(2158/HK)が4.0%、阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が3.4%、平安健康医療科技(1833/HK)が3.3%、京東健康(JDヘルス・インターナショナル:6618/HK)が2.4%、永泰生物製薬(イムノテック・バイオファーム:6978/HK)が3.6%、百済神州(ベイジーン:6160/HK)が3.1%、康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が1.7%ずつ下落した。
 自動車セクターもさえない。比亜迪(BYD:1211/HK)が6.7%安、吉利汽車HD(175/HK)が5.4%安、長城汽車(2333/HK)が3.8%安、東風汽車集団(489/HK)が2.5%安、北京汽車(1958/HK)が1.4%安で引けた。
 半面、セメント株は高い。中国建材(3323/HK)が3.8%、中国西部水泥(西部セメント:2233/HK)が3.3%、華潤水泥HD(1313/HK)が2.8%、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が2.1%ずつ上昇した。中国メディアが16日、専門家の話として「セメント価格は年内に持ち直す」と報じたことなどが材料視されている。
 中国不動産セクターもしっかり。華潤置地(1109/HK)が2.6%高、龍湖集団HD(960/HK)が2.4%高、中国海外発展(688/HK)が1.5%高、融創中国HD(1918/HK)と雅居楽集団HD(3383/HK)がそろって1.0%高で前場取引を終えた。
 一方、本土マーケットは3日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.37%高の3529.14ポイントで前場の取引を終了した。不動産株が高い。小売や食品飲料の消費関連株、保険・証券株、エネルギー株、ハイテク株、医薬品株なども買われた。半面、自動車株は安い。非鉄株、銀行株も売られた。


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