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2021/07/09 13:32

香港前場:ハンセン0.7%高で9日ぶり反発、上海総合は0.7%下落 無料記事

 9日前場の香港マーケットは、主要58銘柄で構成されるハンセン指数が前日比177.58ポイント(0.65%)高の27330.71ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が31.39ポイント(0.32%)高の9853.95ポイントとそろって9日ぶりに反発した。半日の売買代金は1081億300万香港ドルとなっている(8日の前場は1004億6800万香港ドル)。
 安寄り後に買われる流れ。前日のハンセン指数は8日続落し、昨年12月以来の安値水準に落ち込んでいたこともあり、値ごろ感が着目された。また、中国経済の回復ペース鈍化が警戒される中、景気腰折れを回避するため、当局は対策を強めるとの期待も広がっている。もっとも、上値は限定的。感染力の強い新型コロナウイルス変異種(デルタ株)が世界に広がっていることがマイナスだ。米ジョンズ・ホプキンス大学が7日公表した最新データによれば、世界の1日当たり感染者数は7日連続で前日の水準を上回っている。なお、朝方公表された今年6月の物価統計は、消費者物価指数(CPI)の上昇率が予想以上に前月実績から低下し、生産者物価指数(PPI)も上昇ペースがやや減速した。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(ハイディラオ・インターナショナル・ホールディング:6862/HK)が7.6%高、スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が6.5%高、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が5.3%高と上げが目立った。安踏は8日、今後5年間の戦略目標を発表し、年平均18〜25%の増収を目指すことを明らかにしている。また、同社の4〜6月期売上高では、各ブランドが大幅に増加した。
 セクター別では、非鉄が高い。中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が6.3%、新疆新キン鉱業(3833/HK)が6.2%、江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が5.1%、江西銅業(358/HK)が3.6%ずつ上昇した。
 乗用車や商用車、エンジンなど自動車セクターもしっかり。長城汽車(2333/HK)が6.7%高、広州汽車集団(2238/HK)が4.5%高、東風汽車集団(489/HK)が1.2%高、中国重汽(サイノトラック:3808/HK)が3.2%高、イ柴動力(ウェイチャイ・パワー:2338/HK)が2.9%高で前場取引を終えた。
 半面、海上輸送やコンテナ生産・リースの海運セクターはさえない。中遠海運HD(1919/HK)が8.9%安、太平洋航運集団(2343/HK)が7.0%安、東方海外(オリエント・オーバーシーズ:316/HK)が6.7%安、海豊国際HD(SITCインターナショナル・ホールディングス:1308/HK)が4.4%安、中遠海運発展(2866/HK)と中国国際海運集装箱(中国国際コンテナ:2039/HK)がそろって4.5%安、勝獅貨櫃(シンガマス・コンテナ:716/HK)が1.0%安で引けた。
 一方、本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.69%安の3501.16ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が安い。医薬品株、金融株、不動産株、食品飲料株なども売られた。半面、資源・素材株は高い。自動車株も買われている。


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