27日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比20.49ポイント（0.59％）高の3522.16ポイント（上海A株指数は0.59％高の3691.54ポイント）と反発した。
　中国の景気テコ入れ策に対する期待感が相場を支える流れ。中国人民銀行（中央銀行）は足もとで、リバースレポを通じた資金供給を強化している。人民銀は26日、預金準備率などの政策手段を用いて農村開発を支援する方針も明らかにした。また、商務部は26日、新型コロナウイルス感染流行で苦境に陥った貿易やホテル、小売などの事業者に向けた追加支援策を打ち出している。外部環境の不透明感などで売り先行したものの、下値は堅く、上海総合指数はほどなくプラスに転じた。(亜州リサーチ編集部)
　業種別では、非鉄やレアアース、鉄鋼など素材関連の上げが目立つ。洛陽モリブデン（603993/SH）が5.4％高、江西銅業（600362/SH）が2.7％高、中国北方稀土（600111/SH）が2.1％高、杭州鋼鉄（600126/SH）がストップ高、宝山鋼鉄（600019/SH）が1.9％高で引けた。
　半導体株も高い。IC設計の上海貝嶺（Shanghai Belling：600171/SH）が4.2％、半導体モジュール設計・生産の嘉興斯達半導体（603290/SH）が3.9％、IC設計の上海韋爾半導体（WILLSEMI：603501/SH）が3.0％ずつ上昇した。自動車株、医薬品株なども買われている。
　半面、証券株は安い。中信建投証券 (601066/SH）が4.9％、国金証券（600109/SH）が2.3％、光大証券 (601788/SH）が1.8％ずつ下落した。IT・ソフトウエア株、防衛関連株、食品飲料株や銀行株の一角も売られている。
　一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.52ポイント（0.20％）高の263.59ポイント、深センB株指数が1.73ポイント（0.14％）高の1212.37ポイントで終了した。