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2021/10/29 17:31

香港大引:ハンセン0.7%安で4日続落、保険株の下げ目立つ 無料記事

 29日の香港マーケットは、主要60銘柄で構成されるハンセン指数が前日比178.49ポイント(0.70%)安の25377.24ポイントと4日続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が90.97ポイント(1.00%)安の8961.73ポイントと5日続落した。売買代金は1262億6600万香港ドルにやや縮小している(28日は1293億1100万香港ドル)。
 中国景気の回復ペース鈍化が警戒される流れ。国内では新型コロナウイルス感染が再拡大しつつあり、各地で行動規制が強化されている。週末31日には中国の10月製造業PMIが発表される予定だが、市場では引き続き節目割れ(49.7)が予想されている状況だ。また、主要企業の四半期決算報告が佳境を迎える中、業績不振の銘柄群が売りに押された。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、保険株の下げが目立つ。中国平安保険(2318/HK)が4.2%安、中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が3.1%安で引けた。両社がこのほど発表した7〜9月期決算はいずれも減益となっている。このほか、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が3.2%安と5日続落。9月中間期の赤字転落を予告して以降、株価の下落が続いている。
 このほか、7〜9月期に減益決算となった比亜迪(BYD:1211/HK)が1.7%安で終了。半面、ビール大手の百威亜太HD(バドワイザー・ブリューイング・カンパニーAPAC:1876/HK)が3.9%上昇し、ハンセン銘柄の値上がり率トップとなった。同社は11月の値上げ(3〜10%)を発表。同業の青島ビール(168/HK)、華潤ビール(291/HK)なども軒並み上昇した。
 セクター別では、本土系不動産セクターが総じて軟調。合生創展集団(754/HK)が8.6%安、広州富力地産(2777/HK)が5.6%安、万科企業(2202/HK)が5.5%安、中国恒大集団(3333/HK)が3.7%安で引けた。債務問題を抱える中国恒大は29日、この日に猶予期限が終了する米ドル建て債券の利払いを実行した。ひとまずデフォルトは回避されたものの、利払いはこれから先も続くだけに、不安は払しょくされていない。
 半面、天然ガス関連の銘柄は高い。新奥能源HD(ENNエナジー:2688/HK)が5.2%高、港華燃気(タウンガス・チャイナ:1083/HK)が2.5%高、華潤燃気HD(華潤ガス:1193/HK)が2.2%高で終了した。うち新奥能源は、1〜9月の天然ガス販売量が前年同期比で20%増加したと報告している。
 一方、本土マーケットは4日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.82%高の3547.34ポイントで取引を終了した。ハイテク株、食品飲料株、鉄鋼株、石油株などが高い。半面、電力株、石炭株、保険株が売られた。


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