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2021/06/17 13:33

香港前場:ハンセン0.3%高で3日ぶり反発、上海総合は0.2%上昇 無料記事

 17日前場の香港マーケットは、主要58銘柄で構成されるハンセン指数が前日比80.13ポイント(0.28%)高の28516.97ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が22.40ポイント(0.21%)高の10585.37ポイントとそろって3日ぶりに反発した。半日の売買代金は709億9500万香港ドルとなっている(16日前場は734億300万香港ドル)。
 上海株高が相場を支える流れ。中国指標が下振れる中、「当局は景気対策を継続する」との見方が広がり、上海総合指数は中盤からプラスに転じた。香港の各指数もその流れを継いでいる。また、ハンセン指数は前日までの続落で、約3週ぶりの安値水準に落ち込んでいただけに、自律反発狙いの買いもみられた。ただ、全体としては上値が重い。米金融緩和の縮小を不安視し、指数は安くスタートしている。米連邦準備制度理事会(FRB)が開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)では、多くのメンバーが2023年内の「ゼロ金利政策」解除を予想した。また、パウエルFRB議長は記者会見で、テーパリング(量的緩和の縮小)の議論を始めることにも言及している。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、充電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)が6.2%高、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が5.7%高、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が3.6%高と上げが目立った。
 セクター別では、自動車が高い。上記したBYDと吉利汽車のほか、中国恒大新能源汽車集団(708/HK)が2.2%、北京汽車(1958/HK)が1.7%、広州汽車集団(2238/HK)が1.5%ずつ上昇した。業況改善の期待が高まる。中国商務部は17日、中国汽車工業協会の統計を引用し、今年1〜5月にかけた国内新車販売が前年同期比36.6%増の1087万5000台に伸びたと指摘した。コロナ影響を受けていない2019年同期とも比較し、5.9%のプラス成長を達成したと評価している。
 海運セクターもしっかり。中遠海運HD(1919/HK)が8.8%高、太平洋航運集団(2343/HK)が6.8%高、東方海外(316/HK)が8.3%高、中遠海運能源運輸(1138/HK)が3.1%高、海豊国際HD(SITCインターナショナル・ホールディングス:1308/HK)が1.1%高とそろって反発した。
 スポーツ用品セクターも物色される。特歩国際HD(Xtep:1368/HK)が16.0%高、361度国際(1361/HK)が15.8%高、中国動向(3818/HK)が5.4%高、李寧(リーニン:2331/HK)が3.0%高、安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が2.7%高で前場取引を終えた。特歩国際と李寧は上場来高値をそろって更新している。東京オリンピックの開催や、22年の北京オリンピックが視野に入ったことを材料視。売上増の期待が高まっている。
 半面、不動産セクターの一角はさえない。世茂房地産HD(813/HK)と広州富力地産(2777/HK)がそろって1.2%、合景泰富地産HD(1813/HK)と中国金茂(817/HK)がそろって0.7%、碧桂園HD(2007/HK)が0.4%ずつ下落した。
 一方、本土マーケットは4日ぶり反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.17%高の3524.31ポイントで前場取引を終了した。ハイテク株が高い。消費関連株、医薬品株、海運株、公益株、不動産株なども買われた。半面、エネルギー株は安い。金融株、素材株、防衛関連株も売られた。



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