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2021/07/30 13:45

香港前場:ハンセン2.1%安で3日ぶり反落、上海総合は0.5%下落 無料記事

 30日前場の香港マーケットは、主要58銘柄で構成されるハンセン指数が前日比553.30ポイント(2.10%)安の25762.02ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が273.82ポイント(2.91%)安の9141.87ポイントとそろって3日ぶりに反落した。半日の売買代金は970億6990万香港ドルに急減している(29日の前場は1446億6790万香港ドル)。 
 指標発表前に買い手控え。中国本土ではあす31日、7月の製造業PMI(国家統計局などが集計)が発表される。最新のコンセンサス予想では、6月実績からやや低下する見込みだ。海外投資家の香港株離れも警戒。米ステート・ストリートは7月29日、ハンセン指数に連動する香港最大規模の上場投資信託(ETF)「盈富基金(トラッカー・ファンド・オブ・ホンコン:2800/HK)」について、目論見書を修正し、「米国の投資家は購入できない」と明記した(同ETFは2.0%安で前場終了)。また、中国の新型コロナウイルス変異種(デルタ株)感染拡大も不安材料として改めて意識されている。(亜州リサーチ編集部)
 ネット株の価格が再び不安定化。ハンセン科技指数は4.2%安と大幅反落した。主要な構成銘柄では、美団(メイトゥアン:3690/HK)が8.4%安、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が5.5%安、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が3.9%安と値を下げている。
 中国不動産セクターも安い。中国恒大集団(3333/HK)が10.0%、華潤置地(1109/HK)と龍湖集団HD(960/HK)がそろって6.5%、融創中国HD(1918/HK)が3.6%、碧桂園HD(2007/HK)が3.4%ずつ下落した。物件価格の抑制策を警戒。住宅価格の高騰抑制に向け、中国の各地方政府が不動産引き締めを強化している。
 レジャー関連銘柄もさえない。中国3大エアラインの中国南方航空(1055/HK)が3.1%安、中国国際航空(753/HK)が3.0%安、中国東方航空(670/HK)が2.8%安、旅行予約サイト運営の同程芸龍HD(トンチェン・イーロン・ホールディングス:780/HK)が4.2%安、マカオ・カジノの永利澳門(ウィン・マカオ:1128/HK)が3.2%安、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が2.5%安で前場取引を終えた。
 半面、鉄鋼セクターは高い。馬鞍山鋼鉄(323/HK)が6.9%、鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が4.9%、重慶鋼鉄(1053/HK)が2.1%、中国東方集団HD(581/HK)が1.2%ずつ上昇した。
 半導体や通信設備・工事の銘柄群も物色される。晶門半導体(ソロモン・システック:2878/HK)が8.3%高、上海復旦微電子集団(1385/HK)が6.5%高、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)と華虹半導体(1347/HK)がそろって3.4%高、京信通信系統HD(2342/HK)が2.9%高、中興通訊(ZTE:763/HK)が1.7%高と値を上げた。上海復旦微電子集団は上場来高値を更新している。
 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.53%安の3393.60ポイントで前場の取引を終了した。金融株が安い。医薬品株、食品飲料株、不動産株、運輸株なども売られた。半面、半導体株は高い。自動車株、資源・素材株、公益株、インフラ関連株も買われた。



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