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2021/07/29 13:35

香港前場:ハンセン2.7%高で続伸、上海総合1.0%上昇 無料記事

 29日前場の香港マーケットは、主要58銘柄で構成されるハンセン指数が前日比698.43ポイント(2.74%)高の26172.31ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が300.67ポイント(3.31%)高の9371.77ポイントとそろって続伸した。半日の売買代金は1446億6790万香港ドルとなっている(28日の前場は1573億4040万香港ドル)。 
 内外の好材料で投資家心理が上向く流れ。米国では、緩和的な金融政策が当分続くと期待されている。昨夜の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、現行のゼロ金利と量的緩和を維持する方針が予想通り決定された。会合後の記者会見でパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)は、テーパリング(量的緩和の縮小)の開始に向けた議論を進める可能性に言及したものの、利上げ検討は時期尚早だと強調している。内部的には、本土株市場の安定化期待が高まる状況。外電が消息筋情報として伝えたところによると、中国証券監督管理委員会は28日夜、大手投資銀行との緊急電話会議を実施した。教育産業に対する締め付け策を発端とした、規制強化の動きが広がるとの不安に対し、「他業界に悪影響を及ぼすことはない」とのメッセージを送ったとみられている。この日の本土市場では、主要株価指数が5日ぶりに反発した。(亜州リサーチ編集部)
 規制不安がひとまず薄らいだネット株が急伸。ハンセン科技指数は6.8%高と大幅続伸した。主要な構成銘柄では、美団(メイトゥアン:3690/HK)が8.7%高、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が8.4%高、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が6.7%高と値を上げている。
 自動車セクターも高い。長城汽車(2333/HK)が10.5%、東風汽車集団(489/HK)が9.5%、比亜迪(BYD:1211/HK)が7.2%、吉利汽車HD(175/HK)と広州汽車集団(2238/HK)がそろって6.5%ずつ上昇した。東風汽車は28日引け後、6月中間期の利益が2.3倍に拡大するとの見通しを発表。セクター全体の追い風となった。
 医薬品セクターもしっかり。百済神州(ベイジーン:6160/HK)が11.4%高、上海復星医薬集団(2196/HK)が9.2%高、康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が6.7%高、石薬集団(CSPCファーマシューティカル・グループ:1093/HK)が4.6%高、薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が4.1%高、中国生物製薬(1177/HK)が2.8%高で引けた。
 非鉄セクターも物色される。江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が9.2%高、新疆新キン鉱業(3833/HK)が8.4%高、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が5.7%高、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が4.3%高、江西銅業(358/HK)が2.7%高で前場取引を終えた。
 一方、本土マーケットは5日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比1.04%高の3396.56ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が高い。素材株、自動車株、医薬品株、インフラ関連株なども買われた。半面、金融株は安い。食品飲料株、エネルギー株も売られた。



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