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2021/08/24 13:29

香港前場:ハンセン1.6%高で続伸、上海総合は1.0%上昇 無料記事

 24日前場の香港マーケットは、主要58銘柄で構成されるハンセン指数が前日比392.16ポイント(1.56%)高の25501.75ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が176.59ポイント(2.00%)高の8992.15ポイントとそろって続伸した。半日の売買代金は843億60万香港ドルとなっている(23日の前場は939億6900万香港ドル)。 
 内外環境の改善が好感される流れ。昨夜の米株市場では、長期金利の低下を手がかりに、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が約2週間ぶりに最高値を更新した。ファイザーとビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスのワクチンについて、米食品医薬品局(FDA)が23日に正式承認したことを受け(これまでは緊急使用)、接種が進むとの見方も広がっている。内部的には経済対策に対する期待が強まる状況。中国人民銀行(中央銀行)の易綱総裁は23日夜、「与信を安定させ、実体経済と中小企業を支える」と表明した。企業業績の好調も追い風。香港・中国で本格化する主要企業の決算報告では、予想を上回る内容が多くみられている。(亜州リサーチ編集部)
 ネット株に買いが先行し、ハンセン科技指数は4.5%高と大幅続伸。構成する関連銘柄では、電子商取引(Eコマース)中国大手の京東集団(JDドットコム:9618/HK)が10.1%高、ショート動画投稿アプリの快手科技(クアイショウ・テクノロジー:1024/HK)が9.5%高、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が9.4%高、インターネット検索中国最大手の百度集団(バイドゥ:9888/HK)が7.6%高、電子商取引(Eコマース)中国最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が5.0%高、インターネットサービス中国大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が4.6%高と上げが目立った。京東集団が23日引け後に公表した決算では、4〜6月期に95%減益を強いられたものの、1株利益は市場予想を上回っている。
 医療サービス・医薬品の銘柄群も高い。京東健康(JDヘルス・インターナショナル:6618/HK)が12.0%、阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が5.9%、医渡科技(2158/HK)が4.3%、百済神州(ベイジーン:6160/HK)が8.0%、薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が7.6%、康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が3.7%ずつ上昇した。バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術が発表した中間決算は150%増益となり、7月発表の自社予想(135%増益)を上回っている。京東健康は本日、中間決算を報告する予定だ。
 デベロッパーや管理サービスの不動産関連セクターもしっかり。中国恒大集団(3333/HK)が5.1%高、融創中国HD(1918/HK)が3.0%高、万科企業(2202/HK)が2.7%高、保利物業発展(6049/HK)が7.9%高、世茂服務HD(873/HK)が6.4%高、融創服務HD(1516/HK)が5.5%高で引けた。
 エアラインや旅行代理店、カジノなどレジャー関連銘柄も物色される。中国国際航空(753/HK)が3.9%高、中国南方航空(1055/HK)が3.8%高、中国東方航空(670/HK)が2.8%高、同程芸龍HD(トンチェン・イーロン・ホールディングス:780/HK)が4.9%高、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が8.4%高、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が7.3%高と値を上げた。中国本土では、新型コロナウイルス感染拡大の警戒感がやや後退している。
 一方、本土マーケットも続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比1.00%高の3511.97ポイントで前場の取引を終了した。素材株が高い。インフラ関連株、医薬品株、運輸株、不動産化株、半導体株、金融株の一角なども買われた。半面、軍事関連株は安い。エネルギー株、ITソフトウエア株も売られた。


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