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2021/11/05 13:25

香港前場:ハンセン1.0%安で反落、上海総合は0.2%下落 無料記事

 5日前場の香港マーケットは、主要60銘柄で構成されるハンセン指数が前日比240.14ポイント(0.95%)安の24985.05ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が70.08ポイント(0.78%)安の8883.04ポイントとそろって反落した。売買代金は693億2520万香港ドルとなっている(4日の前場は653億9300万香港ドル)。
 中国景気の先行き不安がくすぶる流れ。中国国内で新型コロナウイルス感染が再拡大するなか、当局は行動規制を強化している。UBSのエコノミストは最新リポートで、中国の10〜12月期GDP成長率が前年同期比で2.7%に減速するとの見通しを発表した。1〜3月期の18.3%、4〜6月期の7.9%、7〜9月期の4.9%からさらに鈍化することとなる。中国不動産業を巡る不透明感も重し。住宅販売の落ち込みを背景に、デベロッパー各社が抱える債務の償還が懸念されている。広東省の深セン市当局は5日に会議を開催し、地元デベロッパーの流動性問題について討議するもよう――と報じられた。うち佳兆業集団HD(カイサ・グループ・ホールディングス:1638/HK)については、傘下企業が販売した理財商品128億人民元(約2270億円)相当を償還できなかったことが判明している(佳兆業集団などは株式取引が一時停止された)。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、金融大手グループのHSBC(5/HK)が5.2%安、石油グループ大手の中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が3.9%安、電子商取引(Eコマース)中国最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が2.9%安と下げが目立った。HSBCに関しては、拠点を置く英国で4日、中央銀行のイングランド銀行が予想に反して利上げを見送ったことが嫌気されている。利上げメリットの期待が剥落した。
 セクター別では、非鉄や鉄鋼、セメントなど景気動向に敏感な素材が安い。中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が6.5%、江西銅業(358/HK)が2.4%、鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が7.0%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が3.9%、華潤水泥HD(1313/HK)が2.4%、北京金隅集団(BBMG:2009/HK)が1.6%ずつ下落した。
 中国不動産セクターもさえない。融創中国HD(1918/HK)が5.8%安、広州富力地産(2777/HK)が4.1%安、雅居楽集団HD(3383/HK)が3.9%安で引けた。
 石炭セクターも値下がり中国中煤能源(1898/HK)が5.7%安、エン州煤業(1171/HK)が3.0%安、中国神華能源(1088/HK)が1.8%安で前場取引を終えた。
 本土マーケットも反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.24%安の3518.57ポイントで前場の取引を終了した。資源・素材株が安い。不動産株、公益株、海運株、インフラ関連株なども売られた。半面、消費関連株は高い。医薬品株、ハイテク株、銀行・保険株も買われた。



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