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2021/06/09 13:38

香港前場:ハンセン0.1%安で6日続落、上海総合は0.4%上昇 無料記事

 9日前場の香港マーケットは、主要58銘柄で構成されるハンセン指数が前日比19.12ポイント(0.07%)安の28762.26ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が12.74ポイント(0.12%)安の10716.78ポイントと小幅ながらそろって6日続落した。半日の売買代金は621億5100万香港ドルとなっている(8日前場は650億200万香港ドル)。
 米中対立の激化が警戒される流れ。米上院は8日、中国に対抗する法案「米国イノベーション競争法」を異例の超党派多数で可決した。同法には、ハイテク分野への大規模投資のほか、北京冬季五輪に外交使節団の派遣を禁じることや台湾に米当局者を2年間派遣することなどが盛り込まれている。中国側の反発は必至だ。ただ、下値は限定的。商品市況高などを支えに、指数はプラス圏で推移する場面もみられた。なお、朝方公表された5月の中国物価統計に関しては、消費者物価指数(CPI)が下振れる半面、生産者物価指数(PPI)は上振れるなどまちまちの内容となっている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、医療サービス企業の阿里健康信息技術(アリババ・ヘルス・インフォメーション・テクノロジー:241/HK)が3.8%安、スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が1.7%安、スマートフォン中国大手の小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が1.2%安と下げが目立った。
 セクター別では、港湾・海運、空運の運輸関連が安い。中遠海運港口(1199/HK)が2.2%、招商局港口HD(144/HK)が1.2%、中遠海運HD(1919/HK)が3.4%、海豊国際HD(SITCインターナショナル・ホールディングス:1308/HK)が0.9%、中国南方航空(1055/HK)が2.2%、中国東方航空(670/HK)が2.0%、中国国際航空(753/HK)が1.7%ずつ下落した。
 本土系銀行・証券セクターの一角もさえない。中国農業銀行(1288/HK)が1.3%安、中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)が1.1%安、中信証券(6030/HK)と華泰証券(6886/HK)がそろって1.7%安で引けた。
 半面、石炭・石油セクターは高い。エン州煤業(1171/HK)が5.9%、中国中煤能源(1898/HK)が4.0%、中国神華能源(1088/HK)が1.4%、中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が2.9%、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が2.4%、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が2.2%ずつ上昇した。昨夜のWTI原油先物は1.2%高と反発し、時間外取引では約2年8カ月ぶりの高値水準で推移している。
 非鉄・鉄鋼セクターもしっかり。新疆新キン鉱業(3833/HK)が3.1%高、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が2.1%高、江西銅業(358/HK)が0.6%高、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が4.0%高、重慶鋼鉄(1053/HK)が4.4%高、鞍鋼(347/HK)が2.9%高で前場取引を終えた。昨夜のロンドン金属市場(LME)では、アルミや銅など主要商品が軒並み上昇。この日の上海商品取引所では、非鉄や鉄筋など主要産品の先物が堅調に推移している。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.40%高の3594.53ポイントで前場取引を終了した。資源・素材株が高い。公益株、ハイテク株、医薬品株、保険株、インフラ関連株なども買われた。半面、不動産株は安い。銀行・証券株、自動車株、空運株も売られた。


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