/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2021/08/19 13:30

香港前場:ハンセン1.7%安で急反落、上海総合は0.7%下落 無料記事

 19日前場の香港マーケットは、主要58銘柄で構成されるハンセン指数が前日比441.73ポイント(1.71%)安の25425.28ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が165.46ポイント(1.81%)安の8984.90ポイントとそろって急反落した。半日の売買代金は822億9060万香港ドルとなっている(18日の前場は704億1690万香港ドル)。 
 内外環境の不透明感が嫌気される流れ。昨夜の米市場では、年内のテーパリング(量的緩和の縮小)開始を警戒し、主要株価指数がそろって下落した。NY市場ではWTI原油先物が1.7%安と5日続落し、ロンドン金属取引所(LME)では主要な非鉄の先物価格が軒並み下げている。経済回復ペース鈍化の懸念も続く。中国や米国、アジア・オセアニアなどの複数地域で、新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかかっていない。中国の上海市では、ワクチン接種済み看護師の感染が報告された。香港の各指数は中盤から下げ幅を拡大している。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、石油グループ大手の中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が5.6%安、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が5.2%安、ビールメーカー大手の百威亜太HD(バドワイザーAPAC:1876/HK)が4.0%安と下げが目立った。そのほか、インターネットサービス中国大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が1.0%安。決算上振れを手がかりに高くスタートしたものの、中盤から失速した。ネット企業に対する締め付け懸念が依然としてくすぶっている。
 セクター別では、非鉄や鉄鋼、セメントなど景気動向に敏感な素材が安い。洛陽モリブデン集団(3993/HK)が7.1%、江西銅業(358/HK)が5.9%、新疆新キン鉱業(3833/HK)が4.7%、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が4.1%、鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が4.3%、重慶鋼鉄(1053/HK)が4.2%、中国東方集団HD(581/HK)が3.9%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.1%、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)と中国西部水泥(西部セメント:2233/HK)がそろって3.3%、中国建材(3323/HK)と華潤水泥HD(1313/HK)がそろって1.8%ずつ下落した。
 中国不動産セクターも急落。中国金茂HD(817/HK)が4.6%安、合景泰富集団HD(1813/HK)が4.5%安、融創中国HD(1918/HK)が4.2%安、碧桂園HD(2007/HK)が3.8%安、華潤置地(1109/HK)が3.6%安で引けた。
 中国空運セクターもさえない。中国南方航空(1055/HK)が3.2%安、中国国際航空(753/HK)が2.2%安、中国東方航空(670/HK)が2.1%安で前場取引を終えた。米国の圧力が逆風。米運輸省は18日、中国航空会社が運航する一部の米国便について、乗客を定員の40%に制限する措置を4週間発動すると発表した。国政府が米ユナイテッド航空に同様の制限を行ったことに対する報復措置とみられている。
 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.71%安の3460.38ポイントで前場の取引を終了した。資源・素材株が安い。金融株、不動産株、食品飲料株、運輸株なども売られた。半面、ハイテク株は高い。自動車株、医薬品株も買われた。



内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース