2021/07/02 13:35
香港前場:ハンセン1.6%安で4日続落、上海総合は1.6%下落
休場明け2日前場の香港マーケットは、主要58銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比462.59ポイント(1.60%)安の28365.36ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が222.30ポイント(2.08%)安の10441.09ポイントとそろって4日続落した。半日の売買代金は945億9300万香港ドルとなっている(6月30日の前場は680億4900万香港ドル)。
中国指標の下振れが嫌気される流れ。前日公表された6月の財新・製造業PMI(民間集計)は予想以上に前月から低下している。中国景気の回復鈍化が懸念された。対外関係の悪化も警戒される。中国共産党建党100周年の7月1日、習近平・国家主席は式典で演説し、「中国人民は、いかなる外来勢力による圧迫も許さない」などと述べ、名指しをしないまま米国をけん制した。昨夜の米株高を手がかりにハンセン指数は小じっかりでスタートしたものの、ほどなくマイナスに転じ、下げ幅を段階的に広げている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、太陽光発電用ガラス基板メーカーの信義光能HD(シンイ・ソーラー・ホールディングス:968/HK)が8.0%安、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が6.3%安、充電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)が4.9%安と下げが目立った。
「ニューエコノミー」関連銘柄も急落。ITやハイテクなどで構成されるハンセン科技指数は3.1%安と大幅に3日続落した。主要な構成銘柄では、快手科技(クアイショウ・テクノロジー:1024/HK)が3.9%安、美団(メイトゥアン:3690/HK)が3.7%安、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が3.6%安、百度集団(バイドゥ:9888/HK)が3.5%安、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が3.3%安と値を下げている。
酒造やスポーツ用品などの消費セクターも安い。華潤ビールHD(291/HK)が3.7%、百威亜太HD(バドワイザーAPAC:1876/HK)が3.3%、青島ビール(168/HK)が2.2%、李寧(リーニン:2331/HK)が4.0%、安踏体育用品(2020/HK)が3.4%ずつ下落した。
マカオのカジノ銘柄もさえない。美高梅中国HD(MGMチャイナ・ホールディングス:2282/HK)が3.9%安、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が3.0%安、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が2.0%安で前場取引を終えた。今年6月の域内カジノ売上高は前年同月比で9.1倍に膨らんだものの、前月比では37.4%減少。新型コロナウイルス感染流行からの回復傾向が鈍化している。
半面、石油関連株の一角はしっかり。業界大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が2.0%高、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が1.9%高、原油掘削の中海油田服務(2883/HK)が0.6%高で引けた。中国石油天然気は1日、今年中間期の黒字転換見通しを明らかにしている。
他の個別株動向では、コンテナ製造大手の勝獅貨櫃(シンガマス・コンテナ:716/HK)が12.5%高。同社は6月30日、2021年6月中間期の業績を予告し、5000万米ドル超(約56億円)の純利益を計上するとの見通しを示した(前年同期は553万米ドルの赤字)。そのほか、船舶・コンテナリース大手の中遠海運発展(2866/HK)が4.8%高、コンテナ生産で中国最大手の中国国際海運集装箱(中国国際コンテナ:2039/HK)が2.2%高と連れ高している。
一方、本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.58%安の3532.23ポイントで前場の取引を終了した。消費関連株が安い。医薬品株、金融株、ハイテク株、不動産株、防衛関連株なども売られた。半面、石油株、運輸株、非鉄株の一角は買われている。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
中国指標の下振れが嫌気される流れ。前日公表された6月の財新・製造業PMI(民間集計)は予想以上に前月から低下している。中国景気の回復鈍化が懸念された。対外関係の悪化も警戒される。中国共産党建党100周年の7月1日、習近平・国家主席は式典で演説し、「中国人民は、いかなる外来勢力による圧迫も許さない」などと述べ、名指しをしないまま米国をけん制した。昨夜の米株高を手がかりにハンセン指数は小じっかりでスタートしたものの、ほどなくマイナスに転じ、下げ幅を段階的に広げている。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、太陽光発電用ガラス基板メーカーの信義光能HD(シンイ・ソーラー・ホールディングス:968/HK)が8.0%安、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が6.3%安、充電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)が4.9%安と下げが目立った。
「ニューエコノミー」関連銘柄も急落。ITやハイテクなどで構成されるハンセン科技指数は3.1%安と大幅に3日続落した。主要な構成銘柄では、快手科技(クアイショウ・テクノロジー:1024/HK)が3.9%安、美団(メイトゥアン:3690/HK)が3.7%安、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が3.6%安、百度集団(バイドゥ:9888/HK)が3.5%安、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が3.3%安と値を下げている。
酒造やスポーツ用品などの消費セクターも安い。華潤ビールHD(291/HK)が3.7%、百威亜太HD(バドワイザーAPAC:1876/HK)が3.3%、青島ビール(168/HK)が2.2%、李寧(リーニン:2331/HK)が4.0%、安踏体育用品(2020/HK)が3.4%ずつ下落した。
マカオのカジノ銘柄もさえない。美高梅中国HD(MGMチャイナ・ホールディングス:2282/HK)が3.9%安、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が3.0%安、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が2.0%安で前場取引を終えた。今年6月の域内カジノ売上高は前年同月比で9.1倍に膨らんだものの、前月比では37.4%減少。新型コロナウイルス感染流行からの回復傾向が鈍化している。
半面、石油関連株の一角はしっかり。業界大手の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が2.0%高、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が1.9%高、原油掘削の中海油田服務(2883/HK)が0.6%高で引けた。中国石油天然気は1日、今年中間期の黒字転換見通しを明らかにしている。
他の個別株動向では、コンテナ製造大手の勝獅貨櫃(シンガマス・コンテナ:716/HK)が12.5%高。同社は6月30日、2021年6月中間期の業績を予告し、5000万米ドル超(約56億円)の純利益を計上するとの見通しを示した(前年同期は553万米ドルの赤字)。そのほか、船舶・コンテナリース大手の中遠海運発展(2866/HK)が4.8%高、コンテナ生産で中国最大手の中国国際海運集装箱(中国国際コンテナ:2039/HK)が2.2%高と連れ高している。
一方、本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.58%安の3532.23ポイントで前場の取引を終了した。消費関連株が安い。医薬品株、金融株、ハイテク株、不動産株、防衛関連株なども売られた。半面、石油株、運輸株、非鉄株の一角は買われている。
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