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2021/06/30 13:32

香港前場:ハンセン0.2%安で3日続落、上海総合は0.2%上昇 無料記事

 30日前場の香港マーケットは、主要58銘柄で構成されるハンセン指数が前日比45.35ポイント(0.16%)安の28948.75ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が40.38ポイント(0.38%)安の10716.92ポイントとそろって3日続落した。売買代金は680億4900万香港ドルに縮小している(29日は764億4500万香港ドル)。
 休場前に買い手控え。香港市場はあす7月1日、香港特別行政区成立記念日により休場となる。2日を挟み週末となることもあり、全体として様子見ムードが漂った。もっとも、大きく売り込む動きはみられない。中国景気の先行きが楽観されている。世界銀行は29日、中国の2021年の国内総生産(GDP)成長率予想を8.5%と予測し、今年3月時点の予測値(8.1%)から0.4ポイント上方修正した。なお、朝方公表された中国指標に関しては、6月の製造業PMI(国家統計局などが集計)がやや上振れる半面、同月の非製造業PMIは下振れている。強弱感の分かれる内容となる中、相場に対する影響は限定された。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が3.8%安、紙製サニタリー用品最大手の恒安国際集団(1044/HK)が3.5%安、太陽光発電用ガラス基板メーカーの信義光能HD(シンイ・ソーラー・ホールディングス:968/HK)が3.1%安と下げが目立った。
 セクター別では、中国の不動産が安い。華潤置地(1109/HK)が2.9%、中国恒大集団(3333/HK)が2.8%、合景泰富地産HD(KWGプロパティーホールディング:1813/HK)が2.3%、中国金茂HD(817/HK)が1.9%、万科企業(2202/HK)が1.6%、龍湖集団HD(960/HK)が1.3%ずつ下落した。
 中国自動車セクターの一角もさえない。上記した吉利汽車のほか、長城汽車(2333/HK)が2.9%安、比亜迪(BYD:1211/HK)が2.3%安、五菱汽車集団HD(ウーリン・モーターズ・ホールディングス:305/HK)が1.6%安、東風汽車集団(489/HK)と広州汽車集団(2238/HK)がそろって1.3%安で引けた。
 半面、マカオのカジノ銘柄は高い。澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)が6.0%、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が5.5%、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が4.2%、永利澳門(ウィン・マカオ:1128/HK)が3.8%、美高梅中国HD(MGMチャイナ・ホールディングス:2282/HK)が3.6%ずつ上昇した。香港では22日連続で新型コロナウイルスの「市中感染ゼロ」が続いている。一部メディアは30日、香港とマカオの両政府が7月中にも往来制限を緩和する見込みと報じた。
 半導体セクターもしっかり。上海復旦微電子集団(1385/HK)が7.1%高、晶門半導体(ソロモン・システック:2878/HK)が4.0%高、華虹半導体(1347/HK)が3.5%高、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が3.0%高で前場取引を終えた。ICチップが世界的に不足する中、半導体業界の活況は続いている。米国で半導体株が買われた流れを継いだ。昨夜のフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は0.8%上昇し、前日に続き史上最高値を更新している。
 一方、本土マーケットは3日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.24%高の3581.72ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が高い。資源・素材株、医薬品株、食品飲料株、海運株、銀行株なども買われた。半面、自動車株は安い。保険株、公益株、不動産株も売られた。


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