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2021/10/25 17:45

香港大引:ハンセン0.02%高で小幅続伸、不動産株安で上げは限定 無料記事

 週明け25日の香港マーケットは、主要60銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比5.10ポイント(0.02%)高の26132.03ポイントと小幅ながら続伸する半面、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は34.77ポイント(0.37%)安の9322.08ポイントと反落した。売買代金は1112億1860万香港ドルに縮小している(22日は1243億3930万香港ドル)。
 電力不足の警戒感がやや後退したことが好感されている。政府の対策強化により、改善しつつある。また、石炭先物価格も19日に記録したトン当たり1970人民元から、足もとでは1330人民元(↓32.5%)台に落ち着いた。ただ、全体として上値は重い。不動産引き締めや新型コロナウイルス感染再拡大が懸念されている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が3.9%高、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が2.5%高、電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)が1.7%高と上げが目立った。
 セクター別では、発電や重電の電力が高い。華潤電力HD(836/HK)が4.9%、中国電力国際発展(2380/HK)が3.8%、東方電気(1072/HK)が10.7%、ハルビン電気(ハルビン・エレクトリック:1133/HK)が7.9%ずつ上昇した。
 天然ガス銘柄も物色される。新奥能源HD(ENNエナジー:2688/HK)が3.3%高、昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が3.1%高で引けた。港華燃気(タウンガス・チャイナ:1083/HK)は前場に14.2%高と急伸し、後場から売買を一時停止。香港経済日報によると、親会社である香港中華煤気(ホンコン・チャイナガス:3/HK)との資産交換観測が浮上しているもようだ(香港中華煤気株は0.5%高)。
 半面、中国不動産セクターは安い。碧桂園HD(2007/HK)が3.1%、中国海外発展(688/HK)が2.1%、龍湖地産(960/HK)が1.9%ずつ下落した。全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会は23日、国務院に対して、不動産税(個人向け固定資産税)を一部都市で試験導入する権限を与えることを決定。格差是正を目指す「共同富裕」の一環として、政府は「不動産税」の本格導入に着手する。
 エアラインや代理店など旅行関連セクターもさえない。中国東方航空(670/HK)が3.6%安、中国南方航空(1055/HK)が2.7%安、中国国際航空(753/HK)が2.2%安、携程集団(トリップドットコム・グループ:9961/HK)が4.4%安、同程芸龍HD(トンチェン・イーロン・ホールディングス:780/HK)が3.0%安で取引を終えた。当局は24日、新型コロナの国内感染がさらに拡大する可能性が高まっていると警告。そのうえで、省をまたいだ移動などを控えるよう呼びかけた。観光名所の一部は閉鎖されている。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.76%高の3609.86ポイントで取引を終了した。インフラ投資関連株が高い。エネルギー株、発電株、自動車株、半導体株、海運株、素材株も買われた。半面、不動産株は安い。空運関連株、食品飲料株、銀行・保険株も売られた。



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