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2021/09/01 13:47

香港前場:ハンセン0.6%高で3日続伸、上海総合は0.9%上昇 無料記事

 1日前場の香港マーケットは、主要58銘柄で構成されるハンセン指数が前日比159.36ポイント(0.62%)高の26038.35ポイントと3日続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が129.29ポイント(1.41%)高の9313.05ポイントと4日続伸した。半日の売買代金は1144億97300万香港ドルに拡大している(8月31日の前場は786億770万香港ドル)。
 中国の経済対策を期待した買いが続く。足もとの景況感悪化を受け、中国当局は景気落ち込みを回避するため、テコ入れ策を強める――との思惑が広がっている。昨日公表された8月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)は50.1となり、市場予想(50.2)を下回った。非製造業PMIは47.5となり、景況判断の分かれ目となる50を1年6カ月ぶりに割り込んでいる。また、本日の取引時間中に発表された民間集計の財新中国製造業PMIは49.2となり、1年4カ月ぶりに節目の50を下回った。朝方は昨夜の米株高などを嫌気し弱含んだものの、指数は中盤からプラスに転じている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、火鍋チェーン最大手、海底撈国際HD(ハイディラオ・インターナショナル・ホールディング:6862/HK)が6.9%高、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が4.1%高、生命保険事業で中国最大手の中国人寿保険(チャイナライフ:2628/HK)が3.8%高と上げが目立った。
 セクター別では、オンラインゲーム関連が高い。心動(XD:2400/HK)が11.5%、網易(ネットイース:9999/HK)が6.6%、中手遊科技集団(302/HK)が4.9%、網龍網絡HD(ネットドラゴン・ウェブソフト:777/HK)が4.7%、IGG(799/HK)が3.6%、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が2.0%ずつ上昇した。ネットイースに関しては、前日公表した決算が減益だったものの、同時に、自社株買い規模の拡大方針を明らかにしたことが手がかり。また、当局が打ち出した未成年者のゲーム規制については、売上高に対する影響は1%未満にとどまる見込みとしたことも買い安心感につながっている。前日は規制を嫌気し、同社株や同業の一角が急落していた。
 ゼネコンや建材、建機などインフラ建設関連も物色される。中国交通建設(1800/HK)が9.4%高、中国中鉄(390/HK)が8.6%高、中国鉄建(1186/HK)が5.9%高、中国建材(3323/HK)が9.0%高、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が6.1%高、華潤水泥HD(チャイナ・リソーシズ・セメント:1313/HK)が4.5%高、中聯重科(1157/HK)が7.8%高、中国龍工HD(3339/HK)が2.0%高で前場取引を終えた。
 中国金融セクターもしっかり。上記した中国人寿保険のほか、中国太平洋保険集団(2601/HK)が5.9%高、新華人寿保険(1336/HK)が4.4%高、中国工商銀行(1398/HK)が1.6%高、中国農業銀行(1288/HK)が1.5%高、広発証券(1776/HK)が7.4%高、中信証券(6030/HK)が3.6%高で引けた。
 半面、非鉄セクターは安い。新疆新キン鉱業(3833/HK)が9.2%、江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が6.1%、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が5.3%、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が4.1%、江西銅業(358/HK)が1.4%ずつ下落した。
 一方、本土マーケットは4日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.86%高の3574.56ポイントで前場の取引を終了した。金融株が相場をけん引。不動産株、食品飲料株、公益株、医薬品株、インフラ関連株、運輸株なども買われた。半面、半導体株は安い。自動車株、軍事関連株、資源・素材株の一角も売られた。


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