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2021/08/17 13:31

香港前場:ハンセン0.7%安で続落、上海総合は0.5%下落 無料記事

 17日前場の香港マーケットは、主要58銘柄で構成されるハンセン指数が前日比178.80ポイント(0.68%)安の26002.66ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が84.16ポイント(0.91%)安の9181.08ポイントとそろって4日続落した。半日の売買代金は728億1110万香港ドルとなっている(16日の前場は719億3400万香港ドル)。 
 内外の景気先行き懸念が強まる流れ。中国指標の下振れに続き、米国では8月のNY連銀製造業景況指数が予想以上に前月から低下した。中国や米国、アジアなどの複数地域で新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかからず、経済活動の縮小が不安視されている。もっとも、大きく売り込む動きはみられない。ハンセン指数は一時プラス圏で推移した。景気腰折れを回避するため、中国当局は経済対策を強める――との見方が広がっている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が5.8%安、スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が3.9%安、インターネットサービス中国大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が3.7%安と下げが目立った。
 セクター別では、教育サービス関連が安い。卓越教育集団(3978/HK)が5.7%、中国東方教育HD(667/HK)が4.3%、中国楓葉教育集団(1317/HK)が3.8%、民生教育集団(1569/HK)が3.0%、希望教育集団(1765/HK)が2.2%ずつ下落した。締め付け懸念が蒸し返される。8月17〜20日に開催される全人代常務委員会では、家庭教育サービス業者の業務規程厳格化が盛り込まれる見通しだ。中国共産党と国務院は7月、学習塾など校外補習業界を対象とした規制強化を発表している。
 石油・石炭セクターもさえない。中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が2.4%安、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が2.1%安、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が1.6%安、エン州煤業(1171/HK)が3.7%安、中国中煤能源(1898/HK)が3.6%安で引けた。
 半面、海運・空運セクターは高い。東方海外(316/HK)が4.8%、海豊国際HD(SITCインターナショナル・ホールディングス:1308/HK)が2.1%、中遠海運HD(1919/HK)が1.3%、太平洋航運集団(2343/HK)が0.8%、中国南方航空(1055/HK)が4.0%、中国国際航空(753/HK)が3.2%、中国東方航空(670/HK)が2.1%、国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が1.4%ずつ上昇した。海運株については、運賃市況高が追い風となっている。海航運交易所が週ごとにまとめた中国(輸出)コンテナ貨物指数(CCFI)は、今春以降上げ足を速め、算出開始以来の高水準を毎週更新している状況だ。空運株に関しては、業績回復の期待が高まっている。中国キャリア各社が報告した7月の営業実績では、旅客数が増加し、旅客ロードファクター(座席利用率)も前月から改善した。
 業績動向を手がかりにした物色もみられる。光学部品OEMメーカーの舜宇光学科技(サニー・オプティカル・テクノロジー:2382/HK)が6.3%高。同社の中間決算は6割増益だった。生命保険業務のAIAグループ(1299/HK)が3.5%高。同社の業績は5割増益で、新契約価値が29%拡大した。
 一方、本土マーケットは反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.48%安の3500.43ポイントで前場の取引を終了した。消費関連株が安い。医薬品株、ハイテク株、エネルギー株なども売られた。半面、金融株は高い。不動産株、素材株、運輸株も買われた。



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