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2021/06/23 13:33

香港前場:ハンセン1.5%高で3日ぶり反発、上海総合は0.5%上昇 無料記事

 23日前場の香港マーケットは、主要58銘柄で構成されるハンセン指数が前日比412.09ポイント(1.46%)高の28721.85ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が149.22ポイント(1.43%)高の10619.02ポイントとそろって3日ぶりに反発した。半日の売買代金は808億3800万香港ドルとなっている(22日前場は710億5200万香港ドル)。
 米ハイテク株高を好感した買いが先行する流れ。昨夜の米株市場では、早期の利上げ観測が後退する中、ナスダック指数が0.8%高と続伸し、約1週ぶりに史上最高値を更新した。中国の金利低下もプラス。中国10年国債利回りは上昇一服し、足もとでは6月3日以来の低水準で推移している。香港市場では、ITやハイテクなどで構成されるハンセン科技指数は1.9%高と他の指数をアウトパフォームした。米中関係の悪化懸念などで朝方は上値の重い場面がみられたものの、指数は前引けにかけて上げ幅を拡大している。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が7.4%高、光学部品メーカーの舜宇光学科技(サニー・オプティカル・テクノロジー:2382/HK)が6.6%高、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が4.4%高と上げが目立った。吉利汽車株は5月安値からの上昇率が50%を超えている。
 セクター別では、半導体が高い。晶門半導体(ソロモン・システック:2878/HK)が13.7%、華虹半導体(1347/HK)が7.2%、上海復旦微電子集団(1385/HK)が3.9%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が2.8%ずつ上昇した(上海復旦微電子集団株は上場来高値)。半導体国産化実現を目指す政府方針を受け、産業支援策に対する思惑が高まっている。
 非鉄セクターも急伸。中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が8.7%高、江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が7.4%高、新疆新キン鉱業(3833/HK)が5.9%高、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が3.7%高、江西銅業(358/HK)が3.0%高と値を上げた。
 半面、マカオのカジノ銘柄は売りが継続。澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)が2.7%安、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が2.4%安、美高梅中国HD(MGMチャイナ・ホールディングス:2282/HK)が2.3%安、金沙中国(サンズ・チャイナ:1928/HK)が1.0%安とそろって続落した。2022年に重要イベント(冬季五輪と党大会)を控える中国では、入境規制が22年後半まで継続するもよう――と伝わったことが嫌気されている。
 一方、本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.46%高の3573.61ポイントで前場取引を終了した。ハイテク株が高い。自動車株、医薬品株、資源・素材株、公益株、不動産株、海運株、保険・証券株なども買われた。半面、銀行株は安い。食品飲料株、メディア関連株も売られた。



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