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2021/09/06 13:34

香港前場:ハンセン0.5%高で反発、上海総合は1.0%上昇 無料記事

 週明け6日前場の香港マーケットは、主要60銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比132.12ポイント(0.51%)高の26034.11ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が41.22ポイント(0.44%)高の9332.93ポイントとそろって反発した。半日の売買代金は857億3660万香港ドルとなっている(3日の前場は783億7000万香港ドル)。
 中国の経済対策が改めて意識される流れ。中国証券報は6日、中国人民銀行(中央銀行)は預金準備率や金利の引き下げ余地があると専門家の意見として報じている。足もとの景気指標が総じて弱いものとなる中、市場関係者の間では「景気の腰折れを回避するため、当局は金融・財政政策を強める」との見方が優勢だ。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、電池・自動車メーカーの比亜迪(BYD:1211/HK)が5.7%高、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が4.4%高、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が3.0%高と上げが目立った。BYDは3日引け後、8月の新車販売台数が前年同月比で86%増加し、14カ月連続のプラス成長達成を報告している。また、テンセントに関しては、世界的に人気の高いオンラインゲーム「英雄聯盟(リーグ・オブ・レジェンド)」の期待が先行。複数メディアが伝えたところによれば、テンセントは国内モバイル版の公開テストを今月16日に開始する。
 セクター別では、ゼネコンやセメントのインフラ建設関連が高い。中国交通建設(1800/HK)が6.4%、中国鉄建(1186/HK)が5.3%、中国中鉄(390/HK)が3.4%、中国西部水泥(西部セメント:2233/HK)が4.4%、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が2.9%、中国建材(3323/HK)が2.5%ずつ上昇した。中国では下半期にインフラ投資が加速する――との見方が広がっている。
 医薬品セクターもしっかり。上記した薬明生物のほか、四環医薬HD集団(460/HK)が8.9%高、広州白雲山医薬集団(874/HK)が3.4%高、康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が2.8%高、上海復星医薬集団(2196/HK)が2.6%高、中国神威薬業集団(2877/HK)が1.7%高と値を上げた。
 中国金融セクターも物色される。中国銀行(3988/HK)が1.5%高、中国工商銀行(1398/HK)が1.1%高、中国人民財産保険(PICC:2328/HK)が3.5%高、中国太平洋保険集団(2601/HK)が3.4%高、華泰証券(HTSC:6886/HK)が2.3%高、広発証券(1776/HK)が1.6%高で引けた。
 半面、中国不動産セクターの一角はさえない。広州富力地産(2777/HK)が2.6%、融創中国HD(1918/HK)が2.4%、世茂集団HD(813/HK)が1.9%、万科企業(2202/HK)が1.8%、華潤置地(1109/HK)が1.0%ずつ下落した。
 なお本日は、ハンセン指数構成銘柄が入れ替えられている。新規採用された銘柄では、招商銀行(3968/HK)が1.1%安、信義玻璃HD(信義ガラス:868/HK)が0.5%安、李寧(リーニン:2331/HK)が0.8%高、除外された銘柄では交通銀行(3328/HK)が0.2%安でそれぞれ前場取引を終えた。
 一方、本土マーケットは反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比1.02%高の3618.31ポイントで前場の取引を終了した。医薬品株が高い。証券株、消費関連株、ハイテク株、公益株、エネルギー株、インフラ関連株の一角も買われた。半面、素材株は安い。銀行株、不動産株も売られた。



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