/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2021/11/03 17:40

香港大引:ハンセン0.3%安で7日続落、コロナ感染再拡大を警戒 無料記事

 3日の香港マーケットは、主要60銘柄で構成されるハンセン指数が前日比74.92ポイント(0.30%)安の25024.75ポイントと7日続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が6.84ポイント(0.08%)安の8856.99ポイントと8日続落した(ハンセン指数は約3週ぶりの安値)。売買代金は1198億4870万香港ドルに縮小している(2日は1460億1230万香港ドル)。
 新型コロナウイルス感染再拡大が不安視される流れ。国家衛生健康委員会の最新発表(3日付)によると、2日に新たに確認された感染者は109人となった。新規感染者が100人を超えるのは、今年8月10日以来、約3カ月ぶり。うち93人が国内での感染者で、国内感染者の数が急速に増えている(前日は54人)。北京冬季オリンピックの開催を来年に控えていることもあり、政府は「ゼロコロナ政策」を推進。各地で行動規制が強化される中、経済活動の停滞が懸念される状況だ。自律反発狙いの買いなどで指数はプラス圏で推移する場面がみられたものの、上値は重く、前引けにかけて下げ幅を広げている。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、太陽光発電用ガラス基板メーカーの信義光能HD(シンイ・ソーラー・ホールディングス:968/HK)が7.3%安、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が3.8%安、中国ニット衣料最大手である申洲国際集団HD(2313/HK)が3.2%安と下げが目立った。信義光能に関しては、中国共産党の最高指導部メンバーだった張高麗・前副首相に絡み、女性スキャンダルが浮上したこともネガティブ材料。李董事長の息子、李聖撥氏の妻は張前副首相の養女(張暁燕氏)に当たる。
 セクター別では、太陽光発電関連が安い。上記した信義光能のほか、同グループの信義能源HD(シンイー・エナジー・ホールディングス:3868/HK)が5.7%、福莱特玻璃集団(フラット・グラス・グループ:6865/HK)が5.0%、新特能源(シンター・エナジー:1799/HK)が3.1%ずつ下落した。
 天然ガス関連もさえない。昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が2.8%安、新奥能源HD(ENNエナジー:2688/HK)が2.0%安、中国燃気HD(中国ガス:384/HK)が1.9%安で引けた。
 半面、石炭セクターは高い。エン州煤業(1171/HK)が6.2%、中国中煤能源(1898/HK)が2.6%、中国神華能源(1088/HK)が2.3%ずつ上昇した。
 中国不動産セクターも物色される。中国恒大集団(3333/HK)が4.3%高、広州富力地産(2777/HK)が3.2%高、万科企業(2202/HK)が2.7%高で取引を終えた。不動産向け融資の回復を好感。報道によれば、中国の金融機関による不動産向け融資が10月、前月比、前年同月比でともに大幅な伸びを示したもようだ。中国恒大については、住宅の引き渡しが順調に進んでいると伝わったことも買い安心感につながっている。
 一方、本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.20%安の3498.54ポイントで取引を終了した。ハイテク株が安い。自動車株、酒造・食品株、素材株、銀行株、防衛関連株、空運株なども売られた。半面、不動産株は高い。エネルギー株、公益株、医薬品株、海運株、保険株も買われた。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース