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2021/08/26 13:41

香港前場:ハンセン1.4%安で続落、上海総合は0.5%下落 無料記事

 26日前場の香港マーケットは、主要58銘柄で構成されるハンセン指数が前日比369.76ポイント(1.44%)安の25324.19ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が160.10ポイント(1.76%)安の8915.93ポイントとそろって続落した。半日の売買代金は763億8020万香港ドルとなっている(25日の前場は970億3870万香港ドル)。 
 新規の買い材料に乏しい中、米中関係の悪化を警戒した売りが続く。米情報機関がまとめた新型コロナウイルスの起源に関する報告書の発表が近づく中、中国外交部の高官は25日、「米国はウイルス起源を政治問題化している」と非難した。ウイルス起源は武漢研究所から流出した――との見方が流れる一方、中国当局は米国の研究施設から流出した可能性を繰り返し指摘している。中国で各分野に対する締め付けが強化されていることに関しても、国内経済の成長に圧力がかかるとの見方が一部でくすぶっていることもマイナスだ。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が12.2%安、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(ウーシー・バイオロジクス:2269/HK)が5.9%安、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が4.1%安と下げが目立った。瑞声科技は昨日、中間決算の利益2.9倍を手がかりに買われていたが、この日は一転、好材料の出尽くし感が広がっている。このほか、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が1.9%安。政府系メディアが社区団購(社区向け共同購入型Eコマース事業)を非難する記事を掲載したことで、美団が進める同事業の先行きが不安視された。
 セクター別では、医薬品・医療サービスが安い。上記した薬明生物のほか、上海復星医薬集団(2196/HK)が8.1%、康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が7.6%、平安健康医療科技(1833/HK)が11.2%、京東健康(JDヘルス・インターナショナル:6618/HK)が6.3%、医渡科技(2158/HK)が5.9%ずつ下落した。
 中国不動産セクターもさえない。中国恒大集団(3333/HK)が6.6%安、龍湖集団HD(960/HK)が4.0%安、万科企業(2202/HK)が2.6%安、融創中国HD(1918/HK)が2.0%安、中国海外発展(688/HK)が1.9%安で引けた。
 他の個別株動向では、ショート動画投稿アプリの快手科技(クアイショウ・テクノロジー:1024/HK)が9.8%安。同社の4〜6月期決算は赤字が継続した。
 半面、鉄鋼・非鉄セクターはしっかり。馬鞍山鋼鉄(323/HK)が11.0%高、重慶鋼鉄(1053/HK)が7.2%高、鞍鋼(アンガン・スチール:347/HK)が6.8%高、中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が7.0%高、江西銅業(358/HK)が1.5%高で前場取引を終えた。鉄鋼業には、業界再編の思惑がある。アンガンの親会社、鞍鋼集団は先週、本渓鋼鉄集団有限公司(本鋼集団)の株式51%を遼寧省国有資産監督管理委員会から無償で譲り受けると発表。これにより、中国2位、世界3位の鉄鋼グループが誕生する運びだ。中国アルミは、中間利益86倍を好感した買いが続いている。
 そのほか、乳製品メーカー中国大手の中国蒙牛乳業(2319/HK)が2.5%高。同社の中間業績は利益が倍増した。
 一方、本土マーケットは4日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.50%安の3522.58ポイントで前場の取引を終了した。消費関連株が安い。医薬品株、不動産株、金融株、運輸株なども売られた。半面、資源・素材株は高い。半導体株、インフラ関連株の一角も買われた。



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