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2021/08/25 17:43

香港大引:ハンセン0.1%安で3日ぶり反落、成長鈍化見通しで安踏6.8%下落 無料記事

 25日の香港マーケットは、主要58銘柄で構成されるハンセン指数が前日比33.97ポイント(0.13%)安の25693.95ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が22.65ポイント(0.25%)安の9076.03ポイントとそろって3日ぶりに反落した。売買代金は1633億4030万香港ドルとなっている(24日は1717億8320万香港ドル)。 
 新規の買い材料に乏しい中、戻り待ちの売り圧力が意識される流れ。ハンセン指数は先週末20日に昨年11月以来の安値を付けた後、前日までの2営業日で3%超上昇していた。また、市場の一部からは、「米中関係の悪化懸念が買い手控え要因」との声も聞かれる。米ホワイトハウスは23日、新型コロナウイルスの起源に関する検討を24日に完了すると発表した。米メディアによれば、検討完了の後、正式発表にはあと数日かかる見通し。ウイルス起源は武漢研究所からの流出との見方が一部で出ていることについて、中国外交部は「まったく根拠がない」と猛反論している。もっとも、大きく売り込む動きはみられない。中国の景気テコ入れ期待に対する期待は根強く、指数は朝方、小高く推移した。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、スポーツシューズ生産・販売の安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が6.8%安、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD(ハイディラオ・インターナショナル・ホールディング:6862/HK)が3.0%安、電子商取引(Eコマース)中国最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が1.4%安と下げが目立った。安踏体育は決算発表後のアナリストミーティングで、今年下半期の売上高や利益が上半期に比べて鈍化するとの見通しを明らかにしている。海底撈に関しては、中間決算の純損益が黒字に転換したものの、自社予想に届かなかったことが失望された。
 セクター別では、中国の金融が総じてさえない。華泰証券(HTSC:6886/HK)が2.5%安、広発証券(1776/HK)が2.2%安、中国太平洋保険集団(2601/HK)が1.8%安、中国平安保険(2318/HK)が1.1%安、中国建設銀行(939/HK)が0.9%安で引けた。
 天然ガス銘柄群も安い。昆侖能源(クンルン・エナジー:135/HK)が5.6%、港華燃気(タウンガス・チャイナ:1083/HK)が2.2%、新奥能源HD(ENNエナジー:2688/HK)が2.1%ずつ下落した。
 そのほか、業績動向を手がかりにした動きでは、オンラインゲームの金山軟件(キングソフト:3888/HK)が21.0%安。中間決算の98%減益が売り材料視されている。
 半面、非鉄セクターはしっかり。中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が6.8%高、新疆新キン鉱業(3833/HK)が4.6%高、江西銅業(358/HK)が4.1%高、洛陽モリブデン集団(3993/HK)が1.8%高と値を上げた。チャルコについては、中間決算の利益86倍が材料視されている。
 海運・空運セクターも高い。太平洋航運集団(2343/HK)が3.6%、中遠海運HD(1919/HK)が1.8%、中遠海運能源運輸(1138/HK)が1.4%、中国南方航空(1055/HK)が2.8%、中国東方航空(670/HK)が2.1%、中国国際航空(753/HK)が1.8%ずつ上昇した。ほか、政府系総合物流グループの中国外運(サイノトランス:598/HK)が11.6%高。中間期の78%増益が好感された。
 一方、本土マーケットは3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.74%高の3540.38ポイントで取引を終了した。資源・素材株が高い。消費関連株、医薬品株、インフラ関連株、運輸株なども買われた。半面、金融株は安い。軍事関連株、ハイテク株の一角も売られた。



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