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2022/09/30 13:28

香港前場:ハンセン0.1%安で3日続落、上海総合は0.2%下落 無料記事

 30日前場の香港マーケットは、主要73銘柄で構成されるハンセン指数が前日比11.39ポイント(0.07%)安の17154.48イント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が18.44ポイント(0.31%)安の5893.81ポイントとそろって3日続落した。売買代金は429億3980万香港ドルとなっている(29日前場は413億8680万香港ドル)。
 欧米の金融引き締め加速が警戒される流れ。高インフレを抑制するため、米連邦準備理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)などは利上げペースを加速させるとの観測が高まっている。高金利による世界的なリセッション(景気後退)が意識された。ただ、指数はプラス圏で推移する場面もみられている。このところの急ピッチな下落で値ごろ感が強まったほか、中国の景気テコ入れ策に対する期待感も相場を下支えした。中国人民銀行(中央銀行)は金融支援のスタンスを強めている。寄り付き直後に公表された9月の中国製造業PMIは50.1で着地した。予想(49.7)以上に8月(49.4)から改善している(一方、非製造業PMIは前月の52.6→50.6に低下)。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、ニット衣料中国最大手の申州国際集団HD(2313/HK)が4.5%安、中国スポーツ用品大手の李寧(2331/HK)が4.1%安、飲食ポータルサイトの美団(3690/HK)が3.8%安と下げが目立った。
 セクター別では、EV(電気自動車)関連が安い。蔚来集団(9866/HK)が8.6%、小鵬汽車(9868/HK)が5.8%、理想汽車(2015/HK)が4.3%、比亜迪(1211/HK)が3.6%ずつ下落した。
 スマートフォン部材の銘柄群もさえない。高偉電子(1415/HK)が7.1%安、瑞声科技HD(2018/HK)が3.2%安、舜宇光学科技(2382/HK)が1.7%安で引けた。アップルの新型iPhone増産断念などを受けて、業界全体でスマートフォン販売が鈍化すると不安視されている。
 半面、中国不動産セクターは高い。広州富力地産(2777/HK)が11.4%、碧桂園HD(2007/HK)が9.0%、旭輝(884/HK)が6.9%、合景泰富地産(1813/HK)が4.0%ずつ上昇した。政策支援の動きを好感。人民銀と中国銀行監督管理委員会は29日、一部の住宅ローン金利を段階的に引き下げると連名で発表した。
 中国金融セクターもしっかり。中国工商銀行(1398/HK)と招商銀行(3968/HK)がそろって2.2%高、中国建設銀行(939/HK)が2.0%高、中国人民財産保険(2328/HK)が3.0%高、中国人民保険集団(1339/HK)が2.2%高で前場取引を終えた。
 一方、本土マーケットは3日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.21%安の3034.85ポイントで前場の取引を終了した。ハイテク株が安い。消費関連株、素材株、運輸株、軍事関連株、インフラ関連株の一角なども売られた。半面、不動産株は高い。金融株、医薬品株、公益株、エネルギー株も買われた。


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