7日前場の香港マーケットは、主要73銘柄で構成されるハンセン指数が前日比322.51ポイント（1.68％）安の18880.22ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数（旧H株指数）が94.32ポイント（1.44％）安の6461.48ポイントとそろって5日続落した。売買代金は478億1580万香港ドルとなっている（6日前場は449億2120万香港ドル）。
　米利上げ加速が警戒される流れ。主要国が相次ぎ利上げに踏み切る中、米連邦準備理事会（FRB）も積極的に金利を引き上げていくと懸念されている。昨夜の米債券市場では、米10年債利回りの上昇が加速し、一時、6月中旬以来の高水準を付けた。為替市場で米ドルが対人民元で高止まり（米ドル高・人民元安）していることも不安材料。中国からの資金流出懸念もくすぶっている。指標下振れもマイナス。取引時間中に公表された今年8月の中国貿易統計では、輸出と輸入の伸びがそれぞれ予想を下回った。(亜州リサーチ編集部)
　ハンセン指数の構成銘柄では、インターネット検索中国最大手の百度集団（9888/HK）が4.1％安、火鍋チェーン最大手の海底撈国際HD（6862/HK）が3.3％安、コンテナ海運大手の東方海外（316/HK）が3.1％安と下げが目立った。
　セクター別では、マカオのカジノ関連が安い。美高梅中国HD（2282/HK）が3.5％、金沙中国（1928/HK）が2.7％、銀河娯楽集団（27/HK）が2.4％、新濠国際発展（200/HK）が1.9％ずつ下落した。
　酒造やレストランチェーンなど飲食関連もさえない。上記した海底撈国際のほか、呷哺呷哺餐飲管理HD（520/HK）が4.7％安、九毛九国際HD（9922/HK）が2.3％安、百威亜太HD（1876/HK）が2.8％安、華潤ビールHD（291/HK）が1.6％安で引けた。
　半面、電力設備の銘柄群は物色される。ハルビン電気（1133/HK）が14.5％高、上海電気集団（2727/HK）が3.7％高、東方電気（1072/HK）が1.6％高と値を上げた。ハルビン電気については、1〜6月期の新規受注で海外分が前年同期比6.6倍の29億人民元（約590億円）に拡大した点も材料視されている。
　一方、本土マーケットはほぼ横ばい。主要指標の上海総合指数は、前日比0.01％安の3242.97ポイントで取引を終了した。金融株が安い。食品・酒造株、エネルギー株、医薬品株、公益株なども売られた。半面、ハイテク株は高い。素材株、自動車株、インフラ関連株の一角も買われた。



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