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2022/05/12 13:34

香港前場:ハンセン1.1%安で反落、上海総合は0.2%上昇 無料記事

12日前場の香港マーケットは、主要66銘柄で構成されるハンセン指数が前日比208.80ポイント(1.05%)安の19615.77ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が85.09ポイント(1.26%)安の6684.63ポイントとそろって反落した。売買代金は577億3580万香港ドルにやや縮小している(11日前場は660億3280万香港ドル)。
 米ハイテク株安が嫌気される流れ。昨夜の米市場では、金融引き締めの警戒感が強まり、ナスダック指数が3.2%安と急反落した。また、上海市で11日、新型コロナウイルスの市中感染者を2例確認(10日は市中感染ゼロ)。ロックダウン(都市封鎖)緩和の期待がはく落した。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。中国経済対策の期待感が持続する中、指数は前引けにかけて下げ幅を縮小させている。(亜州リサーチ編集部)
 「ニューエコノミー」関連銘柄に売りが先行。ハンセン科技(テック)指数は1.5%安と他の指数をアンダーパフォームした。個別では、新興電気自動車(EV)メーカーの小鵬汽車(エックスポン:9868/HK)が6.9%安、動画配信プラットフォーム中国大手のビリビリ(9626/HK)が6.6%安、電子商取引(Eコマース)大手の京東集団(JDドットコム:9618/HK)が5.4%安と下げが目立っている。
 中国不動産セクターも安い。合景泰富地産HD(1813/HK)が8.5%、碧桂園HD(2007/HK)が5.8%、雅居楽集団HD(3383/HK)が4.2%、中国金茂HD(817/HK)が3.5%ずつ下落した。業界の債務問題が蒸し返される。民営デベロッパーの融創中国HD(SUNACチャイナ:1918/HK)は12日、2023年10月満期の米ドル建て社債(年利7.95%)について、猶予期間終了までに利払いを実施できなかったと報告した(同社株は取引を一時停止中)。
 エアラインや旅行代理店、カジノなどレジャー関連銘柄もさえない。中国南方航空(1055/HK)が1.8%安、国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が1.4%安、縦横遊HD(WWPKGホールディングス:8069/HK)が2.3%安、携程集団(トリップドットコム・グループ:9961/HK)が2.2%安、新濠国際発展(メルコ・インターナショナル:200/HK)が3.6%安、銀河娯楽集団(ギャラクシー・エンターテインメント:27/HK)が1.9%安で引けた。 
 半面、医薬品セクターの一角は物色される。山東新華製薬(719/HK)が2.0%高、四環医薬HD集団(460/HK)が1.7%高、中国神威薬業集団(2877/HK)が1.6%高で前場取引を終えた。産業支援策の期待が続いている。中医薬メーカーの中国神威薬業集団に関しては、1〜3月期の増益決算も好感された。
 中国証券セクターもしっかり。国聯証券(1456/HK)が1.6%、華泰証券(6886/HK)が1.2%、中信建投証券(6066/HK)が1.1%ずつ上昇した。市場活性化の期待が続いている。  
 一方、本土マーケットは小幅に4日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.17%高の3063.78ポイントで前場の取引を終了した。医薬品株が高い。ハイテク株、消費関連株、公益株、インフラ関連株、証券株なども買われた。半面、エネルギー株は安い。不動産株、素材株、銀行・保険株も売られた。



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