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2022/11/09 13:27

香港前場:ハンセン1.5%安で続落、上海総合は0.4%下落 無料記事

 9日前場の香港マーケットは、主要73銘柄で構成されるハンセン指数が前日比251.85ポイント(1.52%)安の16305.46ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が78.71ポイント(1.40%)安の5523.90ポイントとそろって続落した。売買代金は629億1330万香港ドルとなっている(8日前場は616億8710万香港ドル)。
 中国経済活動停滞の警戒感が継続する流れ。国内で新型コロナウイルスの新規感染数は、連日で半年ぶりの高水準を切り上げている。当局は新型コロナ感染を徹底的に封じ込める「ゼロコロナ」政策を堅持しているだけに、行動抑制などの防疫措置が各地で強化された。中国経済対策の期待感などで買われる場面がみられたものの、上値は重く、指数は前引けにかけて下げ幅を広げている。
 寄り付き直後に公表された10月の中国物価統計では、消費者物価指数(CPI)が前年同月比プラス2.1%となり、上昇率は市場予想(2.4%)以上に前月実績(2.8%)から鈍化した。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ医薬品開発受託会社の薬明生物技術(2269/HK)が5.7%安、電池・自動車メーカーの比亜迪(1211/HK)が5.7%安、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が4.6%安と下げが目立った。自動車に関しては、販売縮小の懸念が浮上している。業界団体の調査によれば、10月の乗用車小売台数は前月比でマイナスに転じた。
 医薬品・医療機器関連セクターも安い。康希諾生物(6185/HK)が7.5%、薬明生物技術(2269/HK)が5.7%、百済神州(6160/HK)が3.3%、上海微創医療機器人集団(2252/HK)が11.6%、微創医療科学(853/HK)が7.3%ずつ下落した。
 レストランチェーンなど外食関連もさえない。海倫司国際HD(9869/HK)が3.4%安、九毛九国際HD(9922/HK)が3.1%安、呷哺呷哺餐飲管理HD(520/HK)が2.6%安、海底撈国際HD(6862/HK)が2.5%安と値を下げた。
 半面、中国不動産セクターは高い。旭輝(884/HK)が33.9%、合景泰富地産(1813/HK)が12.4%、碧桂園HD(2007/HK)が17.4%、広州富力地産(2777/HK)が12.4%ずつ上昇した。産業支援の動きを材料視。不動産など民営企業の起債支援のため、中国当局は金調達をサポートする――などと伝わった。また、不動産企業の10月資金調達額は、年初来で初のプラス成長。資金繰り不安も薄らいだ。
 一方、本土マーケットは小幅続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.35%安の3053.66ポイントで前場の取引を終了した。消費関連株が安い。エネルギー株、ハイテク株、公益株なども売られた。半面、不動産株は高い。銀行株、医薬品株も買われた。


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