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2022/07/18 17:33

香港大引:ハンセン2.7%高で6日ぶり反発、本土不動産セクター上げ主導 無料記事

 週明け18日の香港マーケットは、主要69銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比548.46ポイント(2.70%)高の20846.18ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も210.87ポイント(3.03%)高の7168.89ポイントとそろって6日ぶりに反発した。売買代金は1160億8890万香港ドルとなっている(15日は1295億5700万香港ドル)。
 中国不動産ローンを巡る懸念がやや薄らぎ、投資家心理が上向く流れ。「資金不足などにより建設工事が中断した未完成住宅に関し、物件購入者による集団ローン不払いが中国各地で続出している」問題に関し、中国銀行保険監督管理委員会(銀保監会)は17日、物件の引き渡しを確実に行うための金融サービスを充実させ、不動産市場の秩序ある運営に努める方針を表明した。中国経済対策の期待感も強まる。中国人民銀行(中央銀行)の易綱・総裁は16日に閉幕した20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で、「より強力な景気支援」で中国経済を支えると表明した。これまでも中国当局は、景気腰折れを回避するため、財政・金融政策を強化している。中国などの新型コロナウイルス感染再拡大を不安視し、上値の重い場面がみられたものの、指数は前引けにかけて上げ幅を拡大した。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄はほぼ全面高(69のうち68上昇)。中でも、不動産関連の上げが目立っている。不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098/HK)が6.4%高、不動産デベロッパー大手の碧桂園HD(2007/HK)が6.0%高、中国中堅デベロッパーの龍湖集団HD(960/HK)が4.1%高とそろって反発した。
 石油・石炭セクターも高い。中国海洋石油(883/HK)が5.7%、中国石油天然気(857/HK)が4.3%、エン鉱能源集団(1171/HK)が5.3%、中国中煤能源(1898/HK)が5.1%ずつ上昇した。石油グループ大手の中国石油天然気については、6月中間決算の大幅増益見通しも材料視されている。
 非鉄・鉄鋼セクターもしっかり。中国アルミ(2600/HK)が7.0%高、江西銅業(358/HK)が5.9%高、新疆新キン鉱業(3833/HK)が4.4%高、鞍鋼(347/HK)が3.1%高、重慶鋼鉄(1053/HK)が3.0%高で引けた。
 海運セクターも物色される。中遠海運能源運輸(1138/HK)が16.4%高、太平洋航運集団(2343/HK)が7.0%高、東方海外(316/HK)が5.4%高、海豊国際HD(1308/HK)が4.6%高、中遠海運HD(1919/HK)が4.3%高と値を上げた。
 一方、本土マーケットは3日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比1.55%高の3278.10ポイントで取引を終了した。不動産株が高い。エネルギー株、インフラ関連株、金融株、公益株、運輸株、消費関連株なども買われた。半面、医薬品株の一角は安い。半導体株、軍事関連株、酒造株の一角も売られた。


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